エマ

 英國戀物語エマを第5話まで消化。基本的に退屈なんですが、じゃぁつまらないかといえば決してそんなことはありません。初回は作画に必要以上の手間がかかっていて、肩に無駄な力が入っているなぁと思っていたら、外注作画でも気にならなくなっている自分がいました。それだけ話に惹きこまれているってことですよね。自分自身はあの時代に詳しくないのですが、わざとらしく当時の習慣を紹介していたりして、雰囲気を非常に大切にしていることがわかります。わざとらしくとは書きましたが、自分にはあざとくは感じませんでした。音楽も落ち着いているし、話も十分すぎるほど間をとっているし、落ち着いた気持ちで鑑賞できる作品です。
 昨今の作品からすると展開が遅く、話の内容も恋愛に力点がかなり置かれています。なんだか甘ったるいお菓子のようで、気の合う仲間で喫茶店に入ったんだけど、いくら甘いものが好きだからといってもみんなの目の前でケーキを注文するのは気恥ずかしいといった感じでしょうか。眼鏡っ娘でメイド服だからといって萌えの要素はほとんどありません。むしろスタッフで意識して極力排除している感じがします。本屋の立ち読みで(コミックビームを一二度)も原作からしてそういう雰囲気ですし。
 見始めるまでに心理的抵抗感がありますが、見てしまえばなんてことのない良作のような気がします。いい作品なんだけど、届いて欲しい層には届かないんだろうな。残念だけど。夜の8時か9時にやったらいいんだろうけど、現在の状況だとありえない話ですし。韓国ドラマをありがたがるぐらいならこれの方がよっぽどいいと思うんですが。