キノの旅 第8話

 街の様子から今回ばかりは日本じゃないと思っていたのに。
 まさかの二本立て。一本目が長めで話が重かったからこれで終わりだと思っていたら、まさかの二本目という流れ。前に王子様をレギュラー化とか思っていたのだが、やはりそうだったという。キノばかりでは新味が失われるので王子様にもキノゝ役割を分担してもらったというところかな。OP映像を見ると、元奴隷のモトコンポの少女もそういう立ち位置なのかと思われる。
 で、今回は王子様というよりは彼が道中拾った孤児ティーが主役だと思った。一本目は訪問国の描写が主と思いきや、ティーのあり方にちょっとばかしスポットライトが当たっていて、二本目で彼女が主役という構成なのだが、むしろ二本めより一本目のほうが彼女が果たしている役割は大きいと気付かされるという。
 一本目、電波の国の話は、おそらくモチーフは精神鑑定だと思う。判断は難しいのだが、警察署長らあの国の人ら、おそらくは電波は関係ないと思っていて、他人の犯罪を電波のせいにして免罪する代わりに自分の犯罪も免罪してもらうという心積もりなんだろうと考えると、そう遠くもないかなといった感じ。だからこそティーの判断はそっちがそうならこっちも同じ手を使うというもの。本邦の少年犯罪も、近年は大抵精神鑑定で免罪されようとするものが多く(現実に多くなっているかどうかは別としても)報道されているから、そういう風潮に対するちょっとしたアイロニーかなと。まぁそういうのが主旨というほど目立ってはいないんだけど、そういう見方もアリかなという程度で。