月がきれい 第4話

 待ち合わせを指定しといて遅刻はないだろう。
 しかし昔の恋愛マニュアル全盛のころを知ってるとオモロイな。あの時代トチ狂ったようにやれフレンチだのイタリアンだの、どれだけ男が女に奉仕すべきかということを真剣?に宣伝してたような気がするが、こういう作品を見るとそもそも相手に受け入れてもらうまでにどう御奉仕するかではなく、既にもう状況が出来上がってるってことになってる。まぁ個人差はあろうが、二次性徴が終わったばかりの若い男女はそれこそ有り余る精力があって、常に恋愛スイッチが入ってもおかしくない状態なので、そりゃきっかけがあれば「理屈抜きで」そうなっちまうところは大きいだろう。ぱっと見おとなしそうで奥手と思われるヒロインが今回周囲への配慮を欠き、むしろ普段サカってそうなヒロインの周囲こそが配慮しているという不思議な構図になってる。
 しかも文学を志す主人公は文学とはかけ離れた直接的表現を使ってるのに対し、さすがに脳筋とは言わないまでも体育会系のヒロインこそが間接的表現を使うという倒置がまたね。まぁがっついた男が直接的で、受け入れるほうの女はそれを嫌うってのはまぁ昔からの構図ではあるのだが…。