Joker Game 第3話

 うーん、こんなもんなんだろうな。
 フランスが舞台になっているせいだからでもないだろうが、視聴中も視聴後の印象もなんかアンニュイな雰囲気。諜報活動という行為から、別にスパイの志云々を問うのもヘンな話なので、淡々とお話が進むのは正しい態度ではあるのだが、視聴者としての自分がキャラにテーマを背負わせるタイプのテキストを見慣れているためにどうにもしっくりこない感じ。スパイ自身が記憶喪失というのも、この作品がスパイものかどうか伏せているのならミステリー感覚も味わえるのだろうが、そうでないからなぁ。
 今回の話の本筋は日本人留学生に扮した波多野が主軸というよりは、むしろ女レジスタンスがドイツ側の協力者だったとか、あの当時のレジスタンスの主体が学生であってというところとか、そういう背景あたりが見るべきところであって、この作品のメインターゲットが歴女兼おおきなおねえさんあたりだと考えると必要十分のように思える。本当にそうだったのか確認するつもりもないが、劇中触れられていた、ドイツ軍の制空能力がイギリスに比べて低いって情報を日本に送っていたというのもおそらくそうなんだろうなとぼんやり考えていたし、今回の話がやたら作り物っぽくて俯瞰的なのも、そういうミクロマクロの関係性を描いているというバランスを考えるとそうそう悪くもないといった感じ。