終末のイゼッタ 第8話

 サーヴィスシーンを入れなきゃという呪いにでもかゝっているのか。
 イゼッタの秘密を探るあれこれの巻。うーん、よくわからんが、イゼッタを護送してたのはゲルマニアなんだから、ある程度秘密を知っていてもおかしくないような気が。もし開戦前からイゼッタのことについて知っていたならその時に情報を入手してるはず。エイルシュタットへの侵攻が頓挫したから秘密について空母を犠牲にしてもというのはあまりに泥縄すぎ。
 あと、ドイツからイタリアへの輸送路を確保するためにエイルシュタット侵攻が必要という論理だが、これもよくわからんな。第一次世界大戦でドイツがフランスに侵攻する際、マジノ線を迂回するためにベルギーに最初は通行を要求してる。ベルギーが拒否したゝめにドイツはまづベルギーを屈服させて、そこを通路にフランスに突入するわけなんだが、ドイツがエイルシュタットに侵攻する際にどのような交渉を行ったのか描く必要があると思う。エイルシュタットは同一言語国で同じ民族だし、国としての独立を約束してくれるのなら小国の生存手段として輸送ルートは譲り渡すという選択肢があったはず。そうでなくあくまでそういうのを拒否するというのであれば、そこにはドイツが輸送路として確保する状況をイギリスやフランスがまずいと考えている→だから同盟って話になるはずなんで、フィーネが魔女をネタに出兵を要請しなくても、そこは道義としてイギリスは出兵すべきであって、イギリスがそれを拒否するならばむしろフィーネは国を存続させるためにはいくつもの屈辱的な条件を飲まざるを得ないがゲルマニアと同盟関係を結ぶという(これがまさに戦後日本の状況そのものになる)状況になるはず。いろんなフィクション要素はこれがイデオロギー的作品だからいろいろ仕方がない面はあるが、せっかく先の大戦で国を滅ぼした張本人たちが戦後合衆国による間接統治のために逆コースで温存させられ、その特権階級が今も日本をズタズタにしているという状況に対しての警告なんだから、そのへんの国際状況なりにある程度の説得性を持たせてフィーネたちに正しい選択をする際の困難さを表現させるべきだと思う。それでなくても人の死を許容してまで犠牲を描いているんだからさぁ。