ネトゲの嫁は女の子じゃないと思った? 第11話

 ネトゲ攻略回に。
 亜子にある程度の成長が見られたということで、劇中劇?に突入。今回がラス前なので、実質亜子をなんとかするミッション視点での物語は終わったっぽい。
 うーん、こゝに至って思うことは、結局のところ現代日本が消費者社会(≠消費社会)になったがゆえの問題なんだろうなという気がしてきた。主人公や豚はわりと消費者としてはフツーの姿ではあるんだけど、会長や亜子は消費者としては賢い選択をし続けているって感じ。いや会長はカネの暴力に恃んでのお大尽プレイだから、今に始まったことではなく昔からあるカネ持ちの消費の形ではあるんだが、亜子はまさしくドンピシャといったところ。かといってクレーマーとも違うんだよな。しかしかなり賢い選択をしているという風に見える。彼女の全ての行動がそうなので、思い切っているよなぁとは思うが。
 その消費者としてのランクが高い亜子が選んだのが主人公というのがこれはちょっとうまい組み合わせで、まさしくラノベの典型といったところ。亜子自体がリア充プレイを好まないってのがミソなのだが、そのへん攻略を効率的に行うためコバンザメのような行動はとっていない。主人公もラノベにありがちな、努力もしてないのに女の子のほうから寄ってくるというのではなくって、彼なりの凡庸ではあるが誠実な態度がいわゆる昔話のそういう形のあまり暑苦しくないヒーローに仕立て上げられているのが落ち着いた雰囲気に寄与している。能力は決して高くないのだが、他人に対しての共感能力が高くて力になろうとするってのは、こりゃちょっとした女ならほうっておかないかもと思わせるに十分。これも今ドキ風といえばそうかも。
 自分としてはひきこもり対策の部分に期待していたんだけど、結果的に全然深刻な話ではなくって、そういうテイストだけ戴いた今ドキのラノベ仕立てゞはあったなという感想。逆にいうと、そういうひきこもり対策に対しては、「深刻化する前に本人に寄り添ってなんとかしとけ」といったところか。前半部分ではある程度示唆が得られるかもとか思っていたが、あまり参考にすべきことでもないかな。でもまぁ評価としては、説教アニメに振るわけでもなく、かといって能天気なラノベ展開にふっているわけでもない、ちょっと視聴者に考えさせる要素があってバランスはよいなといったところ。