ネトゲの嫁は女の子じゃないと思った? 第8話

 ハッキングからの解除は早々に行われた模様。
 基本ゲーム運営にしてみれば、正しいパスワードでログインされたら、そこでの行為は正しいものと看做されるから、今回のような処置はあまりされないような気がする。あと自分はMMORPGをやらないからなんだが、ブラウザゲーでアイテム交換ができないゲームが多いのも、結局のところトラブルを避けるためなんだろうな。
 仕返しの部分はちょっとリアリティがないのでアレだったが、本来チャットではプレーヤーの正体を見破ることなんて難しいのに、それができてしまうってのはやはりコミュニケーションのあり方にその本質があるってところはなるほど。本当になりきるつもりでなりすますということであれば、難しいところかもしれないが、こういう部分こそ確かに新しい部分だと思う。
 人はどこを帰属すべきコミュニティーと規定するのか?という要素かな。アカハックされた後の主人公の周囲の行動の動機は近代以降のものというよりもむしろそれ以前の中世に近い気がする。中世の場合は経済的に依存しあうちょっとした運命共同体的な要素があったと思うんだが、近代はどちらかというと個人が近代市民としての資質を身に付け、あくまで部分的な共同体に属するというよりは、もう互いが独立した個人として一対一でコミュニケートし、それをシステムが統合するというのに近いと思うが、なんつーか、結局のところそのシステムに寄生して一部の特権階級が私腹を肥やすという形に日本がなってしまって、機能不全に近い状態になってる。そういうのを見てしまうと、逆に中世の独立した共同体の並存状態があって、その共同体が自律して判断力や実行力を持ち合わせるというほうが人間にとっては健全なのかもしれないなというのをちょっと想起させられたというところ。いやまぁ大筋でいうと別に新しいものでもなくって単に地方分権制をより現実的にしてみたらこうなるってだけの話。
 但しネトゲの共同体はあくまで趣味の範疇であって、そこにそれ以上の強固な連帯があるわけでもなく、むしろあったらそれは煩わしいだけというか、思考実験としての一つのテストケースになるというだけであって、社会を成り立たせるという意味での共同体はこう個人分断化の進んだ現代でどう構築していったらよいのかはまた別問題。まぁどっちにしろ、自分が視聴する前にこの作品に期待していたことからすると、かなり考えの幅が広いものになっていて驚く。新番チェックのときはお勧め作品に挙げてなかった*1はずだが、こういう誤算もあるもんだな。

*1:視聴意欲はないが、まぁ視聴するとすれば程度の感じで作品名は挙げてた