というわけで、皮蛋粥を作ってみた。

 自分はかなり飽きっぽくて、熱が醒めたらそれっきりということも多いのだが、粥もそうなるんかなとか思ってた。なにせ具は違うが前に粥を作ってからかなり経っているからだ。で、まぁエントリーのネタにしてしまうと、そのことが枷になって消化に到るという流れ。



 まづ米の準備。ふつうのプラコップに分量の米を入れてみる。かなり少ないと思うが、中国風の粥にするなら一人前はこの程度。

 米を少なくするだけでなく、水を多めに入れる。ちなみに痩肉皮蛋粥にしようとおもったのだが、実はちょっと前に試しに作っていて、そのときに使った豚肉が冷凍室で何ヶ月も保管していたのを使い、やたらヘンな臭いがしたのでそういうのは無しにした。豚肉を入れるのは半分出汁というか旨みを出すためなので、細かいことを言わなければこゝで細切れ肉を投入すればよい。
 あとは炊飯器のモードを「おかゆ」にして、スタートボタンを押すのみ。

 これは前に使った皮蛋ではなく、別のもの。松花鴨皮蛋という商標のやつ。レヴューを読むと黄身の部分が半熟で、臭いもなく、前のエントリーで使った皮蛋より美味いという評判。

 殻もかなり剥きやすい。

 美味いと評判という話だったが、実は前に自分が試したときにはアンモニア臭がキツくて「どこが?」といった感じだった。そして割ってみると黄身の部分は半熟ではない。個別包装だから手間がゝゝっているし品質も安定していると思うのだが、レヴューを見て鵜呑みにするのは危険という例。いやまぁこのアンモニア臭が味わいの部分だったりするし。

 炊き上がった粥。浮いているのは皮蛋の切れ端。中国で食った粥はもっと米の形が崩れていてかなり液体に近い。しかし、過去、初めて作ったときに思ったのだが、米の量が圧倒的に米飯より少ないので、これは店の側としては収益率大きいだろうなということ。で、ほとんど液体であって固形物が少ないんだからそりゃ消化にはいゝだろう。

 皮蛋や搾菜を刻んだのを入れて、塩で調味して食す。さすがに塩ぐらいでは味に深みは出ない。創味シャンタンがあるので、それを投入したらそれなりに美味くなるのはわかっているのだが、アレは基本グルタミン酸ナトリウムの塊だから、入れずに済むのなら済ましたい調味料。醤油を入れたのも前に作ったことがあるのだが、たしかに醤油のほうが味に複雑さはでるんだけど、コレジャナイ感があって、個人的には塩味のほうが好み。
 注意点は2つ。上で述べたとおり、水と米の比率をこれでもかというほど広げること。別に日本式の粥が好みなら炊飯器のレシピどおり作っても良いのだけども、それだと普通の米飯のスキマを米糊が埋めるという形にしかならない。炊飯器の釜の内側に米一合あたりのお粥の際の水の分量が目盛られているが、水の分量はそのまゝに、米は1/3〜1/5に減らすと良い。1/3でも多いくらい。あと重要なのが、炊飯器を必ず「おかゆモード」にすること。自分は前に炊飯モードにしてしまって失敗した。なにせ炊飯モードにすると、炊飯器が「ご飯」という状態になるまで水を蒸発させ続けるので、おかゆができないどころか電気代がもったいないことこの上ない。
 まぁ基本は具は何でも良いわけで、塩で味を調えた粥になんでも自分の好きなものを入れて楽しめってところが気軽。搾菜も別に要らず、香菜でもネギでも三つ葉でもなんでもよい。もちろん皮蛋でなく各種肉や魚肉などでもよい。朝に食欲がない人は個人個人でアレンヂできるのでお勧め。