ヤマノススメ セカンドシーズン 第23話

 谷川岳でご来光をとうとう二人で眺め、幼少時の約束が果たされるお話。で、ちょっとこれはなんでこんなにまで持ち上げるんだろ?というのが一つ。もともと第1クールの初っ端から、しばらく会ってなかったあおいとひなたが出会うところからだったので、約束が叶ったら別れるとかそんなのを心配してたのかな?。いちおう一区切りつけなきゃならないので、物語上はクライマックスを作らないとゝ考えてそれが幼少時の約束が叶うというところであって、その後の不安ってのは正直いらんような気はした。卒業だとか引越しだとか一つの出来事を契機に別れるのが確定してるのならわかるんだけど、あおいとひなたは別に学校生活で顔を突き合わす日常が待っているわけで、なんか違和感があって仕方がなかった。
 あと、いまさら新キャラを入れてくるのは?というところ。ほのかを入れてきたが、やっぱこれは物語上の必要があってのことではなくって、むしろ登山とはいろいろな人と唐突に知り合うことが多いってことの反映なんだと思う。今回山歌の唱和が起こったが、どこでゞも起こるものではないにしろ、割と閉鎖的な状況が生み出されると不思議ではない光景ではある。同じ趣味を持つ同行の士というよりは、むしろ自分とは違う他人であるからこそってのはあるだろう。以前の富士山登山の描写では文化的背景の違う外国人の振る舞いにあおいたちが迷惑するというのがあって、それとの対比にもなっており、じゃぁ外国人は日本人と同じように空気を読まないからダメというわけでもなくって(注意されてから静かになっている)、そのへん割と物語のフォーマットが崩れようとも、現実の人間関係というのを導入してきたのかな?という気がした。
 約束が叶って以降の不安とか、ちょっと自分的にはそれほど必要性の感じられない事柄がクローズアップされていて、これがラス前なのかちょっと今までのアニメとは違う感覚を覚えたが、山の風景だとか気合が入っていて、クォリティは高かったように思う。まぁ今までの定番の物語フォーマットに従う必要は全然ないわけで、最終回を視聴後にまた振り返ってこれはこれでアリなら問題ないかと。