銀の匙 第22話

 視聴後にようやくWikiを見たよ。
 連載は続いているようで、いやまぁ普通にキリのよいところで終わっていた。Wikiを見ると、現在は12巻まで出ており、八軒達は3年生になっているようで、アニメ化されたのは8巻ぐらい。作者は子育てのためか休載が多いようで、のんびりめの進行だそう。また、作者自身が農業高校出身というのをはじめて知った。
 物語としてはもう文句のつけようがないので、あえて自分がつまらん感想を書き連ねてもなというのがある。まぁ「日常を冒険する」というスタイルは自分の好きなものでもあるので、そのへんはアニメにそれなりの壮大さを期待する人には?かもといったところ。いまでこそ喫茶店通いをしてないためにこの漫画をチェックする機会がなくなったので、そのへん話の続きをアニメで確認するというものがあったので、原作漫画でも十分とはいえる。漫画表現を楽しむのは漫画もアニメもどちらも被るので、もしかすると実写版のほうが目新しさを感じることができるかも。地に足の着いた若者版「北の国から」ぐらいでいゝんじゃない?。まぁ評価はフツーに名作でよいかと。



 しかしなんだな、カネという意味での経済効率を考えると、政治・金融で利権構造を握ることが最大の利潤を得ることができ、農業なんて最低の労働でしかないんだが、そういう構造が維持できるのも、化石燃料あってのことだからな。化石燃料を燃やしてエネルギーを得ることで、牛馬などの生物が発揮できる能力のそれこそ何万倍もの動力を生かして近代社会は維持されているわけで、そういう技術が今この瞬間に失われてしまったら、近代以前の生活(技術の進歩でもうちょっとマシにはなるが)に戻らなくちゃならない。しかも化石燃料は期せずして貯蔵されたエネルギーの財産であるわけで、現代人はその遺産を食い潰すだけのことしかしていない。そのうち代替エネルギーが開発もされるだろうが、化石燃料はあと150〜200年ぐらいで枯渇するらしい(少しずつ可採数は増えるようだが)ので、そのへん見越して人間の消費する総エネルギー量と化石燃料などの資源を利用しないで生産できるエネルギー量のバランスを見据えた世界設計をすべきなんだろうけどね。そのためには、やっぱり農業の開発は基本中の基本なんで、日本でもカネ稼ぎは輸出企業まかせ、必要な分は輸入すればよいという考え方がいつまで持つのかを考えなくちゃならないと思っている。そのへんの世界の将来設計まで庶民が考えなければならなのか?という問題はあるにせよ、そのへんの視点が少しでも隠されていて欲しいかなというのはちょっと無理な注文か。