偽物語 第8話

 これも薄い本のネタになったエピソードか。
 火憐と兄が神原をネタにいちゃいちゃするお話。また見返したらわかるんだろうが、そもそも火憐は、兄といちゃいちゃしたくて部屋を訪れたのか、神原を紹介して欲しいのが最初っからであって、それでいろいろ仕掛けていたのかわかんないな。話の流れだと、前回までの貝木のエピソード解決で火憐が兄を慕うようになったと考えるのが自然だけど、そう考えるのもなんか安直なんだよな。ツンのあとのデレだというのだとしたら、確かにそういう魅力はあるんだろうけど。
 しかし、結構パンツを見せたり、ピタTを着せたり、スローモーションで上気した顔をアップで何度も見せるとかしてる割には、自分はあんまりエロを感じなかった。これをどう判断したら良いのだろうかと迷ってしまう。何本か18禁アニメを見たことがあるが、正直あんまり興奮しないので、そういうことなのか。かといってアニメにそういう色気を感じたことがなかったか?といわれるとそうでもないしな。割とシチュエーションに酔うってことはあるんだけど、今回のこの描写はまさしくシチュエーションそのものだし、なんでだろ?。歯磨き自体に魅力を感じないのかも。まぁ深夜アニメとはいえ、そもそもスタッフがこの描写をある程度抑制的に作っている*1のかもしれないしで、なんともいえず。
 しかし、今回から月火がヒロインのはずなのに、まったくの脇役というか噛ませ犬っぽい立ち位置。これまでの流れだと、また彼女も怪異の被害者になるんだろうけど、火憐回がそうであったように唐突にそうなるんだろうか。
 この作品ってけっこう台詞に負うところが大きくて、人間関係の機微に触れながら、そのピリゝと甘くも辛いものを楽しむんだけど、今回はそういうのがあまり感じられなくてちょっと残念。お互い惹かれあっていても距離感が感じられないとダメなんかね。今回のように双方が無防備に近づきあっていたりすると特に。いや、面白くなかったわけでもないんだけど、ほゞ火憐との一対一の描写でありながら、そこから関係性の深さを自分は汲み取ることができなかったというか。

*1:読んでないけど、おそらく原作では欲望開放系として作っているハズ