緋色の欠片 第二章 第12話

 芦屋がホンネを吐露。
 まぁアレだが、欧米にも強欲ユダ金なのもいれば、誇りがあるのもいるわけで、ドライは前者というものだろう。芦屋は日本の特権階級。人の上前をハねるなんて自民盗のあり方そのもの。割と構図が現代とマッチしている様子が明らかになったというか。
 なんか割と早めに玉依姫として珠紀が覚醒というのにちょっと意外性が。こゝまで来たら覚醒は最終回だと思っていたが、ラスボスをアイン→ドライと進化させるために、覚醒イヴェントは最終回より前にしなくちゃということだったんだろうね。次回はドライとの戦い半分、後日譚半分ぐらいか?。
 しかし、こゝまで引っ張ってきた珠紀の覚醒があっさりとキまるというのをいろいろ考えてみると、もしかして覚醒するのを邪魔してたのが婆サマの存在だったのでは?と思い至った。婆サマの死の直後まで、珠紀の個人的なフラグ立てってのが見つからないんだよな。珠紀が覚悟を決めたような描写は何度かあったんだけど、そのとき覚醒しなかったってのは、やはり婆さまが生きてたからで。要するに覚醒した玉依姫は同時に二人存在できないって条件があったに違いない。まぁ守護者の覚醒は、覚醒した玉依姫と法具(宝具?)が必要っぽかったけどね。
 うーん、こうやって構図があきらかになったら、なんかスッキリしちゃって、次回を楽しみにって感じがあんま無い。ちょっと振り返ってみたんだけど、第一章は割と珠紀が理想的なリーダーとして描かれ、あるべき組織像ってのが語られていたような気がするんだけど、第二章ではそういうのがかなり薄れて色恋沙汰が前面にキた感じを受ける。で、それがマズいってことはなくて、まぁクライマックスに至るまで、そういう社会的な構造を持ち上げるより人間としての情動に訴えかけるほうが確かに娯楽モノとして正統ではあるんだけど、自分的にはちょっと物足りなかったかなと。第二章は半分以上が雌伏の時間だったと思うんだけど、必要があるステージというよりは、なんかモロターゲット層の同情を買うような作りになっていたような気が。たゞ、珠紀一人にクローズアップしてみれば、これはこれで成長モノとしてよく出来ているとは思うんだよね。やっぱ今回に至って色恋沙汰を超越したリーダーっぷりが描かれているわけだし、それは結構今までの描写で納得がいくもんだと思ったんだけど。