ロビンの祖父、ジュリアーノによる懺悔とファクトリー侵入の巻。うーん、やっぱ記憶があやふやだったな。ジュリアーノの場面も覚えてなかったし、ファクトリーに侵入して今回ドンパチがあるのだと思ってた。まぁさすがに最終回はファクトリーが壊滅して、で、エピローグがなかったか、あったとしても不十分と感じるぐらいってのは憶えているんだけど、これも確かゝどうか。
ジュリアーノの懺悔は、まぁ身勝手な自分の行いに対する弁解に過ぎないんだけど、なんだろうね?。語ったことが真実なら、組織に対する背信行為に他ならないんだけど、罰せられることも無いだろうね。というより、遺伝子操作で人の性格までコントロールできるってのが今一胡散臭いというか、まるっきりオカルトの範疇なんだが、メッセージとしては胸にクるものがあるね。藤堂がジュリアーノを欺いたという表現を使っているが、おそらく彼はウィッチの業を解消するという意志があったに違いない。それを知っていたからこそマリアは遺伝子操作された胚を受け入れたのであろうし、ロビンを希望と呼んだのだろう。そして、「変わらなかったロビン」がそれを証明したというわけだ。ロビンの母の名が神の子の母と同じ名なのは、やはりロビンが悪魔から逆転した存在になったということであり、それこそが今回のキモなんだろうね。
とはいえ、クラフトはまんま権力のメタファーであり、そういうのが遺伝子操作云々ってのとはちょっと概念的に違うんで、おそらく権力を手にした存在がどのように振舞うべきか…と読み換えるしかない。変わる変わらないはその人の意志の力であり、そういうのが人為としての遺伝子操作という形で暗喩されているわけだ。ロビンが亜門たちSTNJのメンバー達に暖かく迎え入れられ、その中で助け助けられあう関係を経て、襲撃の際には最優先で助けられるという経験をして、彼女自身が人間的に大切なものを獲得し、それがクラフトの強大な力を得ても、ウィッチに堕することない存在としてジュリアーノゝ前に審判を受けるという物語の形になっている。まぁ最終回の次回はつけたしみたいなもんで、物語のミッション的には今回で終了なんだろうね。
しかし烏丸、バイオマスプラントの1ユニットになったっぽいな。いや、もしかするとそうなる寸前の段階なのかもしれないが。財前の手先という可能性はこれでなくなったような。