Witch Hunter ROBIN 第9話

 日本国内の臓器売買業者が天誅を受けるお話。やっぱ悪人はウィッチに殺させてから処分なんだな。2002年だと脳死死体から心臓などの臓器を移植することが出来るようになって間もない頃。海外で人さらいして臓器を売っぱらうってことはかなりあることなんで、日本でも借金のかたにってのはあってもおかしくないわな。日本人の臓器移植を待つ患者は、人が死ぬのを待ってられないだろうから、カネ持ちはカネを積むだろうし。拒否反応云々があるから、ドナーは日本人のほうがいゝんだろうね。
 ハンター達がお互い知恵を出し合って核心に至る様子が面白い。マイケルがいくらデータベースにアクセスする能力が高いといっても、かなりあれだけ短時間に必要な資料を揃えられるってのはありえんだろとは思うんだがね。というより、そのデータベースに資料を詰め込んだ人が偉いんでは?。福祉施設のデータって、利用者のデータは普通その施設や、移管先にあるもんだという気がするが。
 うーん、第6話でも感じてたんだけど、やはり社会の諸悪に対する問題提起って部分は大きいな。で、この作品の主張する倫理観ってやはり時代遅れって感じがする。双子の姉妹の復讐に同情しちゃうもんな。というより、臓器売買してた3人が懲らしめられるのを当然と思ってしまう。おそらく復讐されなきゃ連中は償いもせずにのうのうと生き延びるだろ。で、敵を討ったウィッチはおそらく復讐を遂げたら力を封印してた可能性が高いんだよね。今、格差が拡大して、悪人はやりたい放題、弱者はやられ放題だろ。そこでクラフトなんかの力が弱者に与えられないとバランスが悪すぎるワナ。こゝで、悪人を許してやるべきってのがいるのなら、そいつはとんでもないバカなんじゃないかとすら思う。強者は悪を成さない限り恨みを買うこともない。悪人が誅されるのはその所業ゆえであって、本人のせいなのだ。そういう非対称構造をわきまえずに、弱者がドンドン死に追いやられてしまっているのに、やれ命の大切さをたてに悪人を許すよう主張するんだったら、それ、悪人が悪さをしているそのときに言えやと吐き捨てるしかない。
 時代の変化を振り返ると、森の時代はまだ倫理観が残っていたのを子鼠が叩き壊したんだなということがよくわかる。森はサメの脳みそとか言われていてバカにされてたような気がするが、無能な分だけ害をなすことも少なかったんだろうなと思わざるを得ない。というか、あんまり森内閣には害意が子鼠ほど感じない。