ガールズ&パンツァー 第3話

冷泉麻子

 こゝで第1話冒頭に続くのか。
 あ゛〜、だめだめ。2回見ちまったよ。わくわくするっていうか、見てゝ楽しいんだよな。もちろんストーリーとして、人間関係構築がうまいってのもあるんだけど、ディテールとか世界観を楽しむようになってるんだよね。そういうのが休む間もなくひっきりなしに現れてくるもんだから、視聴者としてはおのぼりさんみたく右をみても左をみても新鮮なことばかりって感じになる。
 Aパートの戦闘シーンなんだが、Ⅳ号が勝ったのもそれなりの理屈付けがされてある。Ⅲ突はもともと命中率を無視した作りだし、89式は片方の履帯が段差に乗っていたから撃った瞬間左右にブれるってことだろう。38tは走行しながらの射撃だから命中率が落ちる。反面Ⅳ号は射撃前におそらく麻子が気を利かせて停車しているし、みほは射手が狙いをつけるまで射撃命令を待っていたという描写になっている。吊り橋の上だから本当はブレブレ*1で狙いがつかないはずなんだけどね。初心者相手だから停車しても相手はおそらく当てることができないってこともあるんだろうね。基本どのスポーツもスキルが安定していないもの同士だと、相手のミスで勝利が転がり込むってのはよくあること。そのへんのこと麻子も言ってたから、おそらくみほと麻子は思考が一致してたんだろうね。
 まぁ戦闘シーンもそうなんだが、戦車を飾るってのもなるほどだった。最初どピンクの戦車とかありえんだろと思っていたのだが、よくよく考えてみたら、コレ実戦じゃないから迷彩じゃないとダメってこともないんだろうね。錯覚を利用して距離感をごまかす迷彩もあるけど、要するにジブリアニメの紅の豚のころのエアレースと同じ考え方なんだろう。むしろ派手なほうがパイロットにとっての存在証明みたいなもんで。そして戦車内にクッションだのぬいぐるみだのって、そりゃ旧帝国陸軍あたりだと私物を置くなんて!って感覚だろうが、これも戦争中だったらピンナップ(もしくは家族の写真)だの、戦闘に便利な工夫をするってのは他の国だと充分あったことだろうしね。むしろ自分の戦車に愛着を持っているしるしってことだよね。っつーか、38t、黄色で描かれているけど、照り返しの具合からみると、ド金ピカなのか。
 みほが戦車道を楽しんでいる様子を喜ぶ武部や五十鈴だとか、隊長をみほに任す生徒会長だとか、いやなんだろ?、横型リーダーシップだよな。軍隊なんて縦型リーダーシップだったりするけどね。その悪弊を積み重ねて負けたのが旧帝国陸海軍だったりするが、実力があるものこそ前線司令官に任命すべしってアメリカ軍っぽい。しかし、なんといっても今回は冷泉麻子だ。やっぱ禁書目録井口裕香といったところ。こういうへタレというかぐうたら役をやらせたらピカ一。彼女を支えるチームのあり様とかも泣けてくる。ま、それだけの実力者ではあるんだけどね。
 いや〜、戦車が通ってコンビニの自動ドアが反応してしまうとか、ご近所に好評の戦車道の様子とか、もうこちらが目を逸らす暇が無いほど話題を提供してくれる。で、第1話のシーンにつながっていくわけなんだが、ホント結末がどうなるのか先が楽しみで仕方がない。
 

*1:撃った瞬間は橋が揺れるので、おそらく減衰特性のよい設計ってトコだけど、ズルだよね。