さんかれあ 第12話

 最終回だよね?。
 あまりの唐突な終わり方に呆然。Wikipediaを参照してみたが、原作は連載が終わっていないらしい。OVAもあるらしいが、それで話が一区切りするというものでもないらしく、原作が終了すればもしかしたらアニメの続編が出来るかもという期待感があるのみ。
 整理すると、礼亜が家の束縛から離脱し、あるいみ父と和解というほどでもないにしろ、距離を保つことに成功、蘭子とも恋のライヴァル宣言をして千紘獲得競争の火蓋が切られたが、お互い気の遣い合いでなんとも戦いというには…ってあたりか。
 うーん、自分としては確かにそれなりの区切りはついているものゝ、物語自体は始まってもないような雰囲気でなんとも評価に困る。素材の取り上げ方、叙情表現、特にこの最終回でのわんこと礼亜で取り交わされた会話の妙だとか、見ていていろいろ考えさせられるのは特筆物ではあるんだがね〜。自由になったけど、ゾンビの維持って何だろ?だとか、幸せとは何か?だとか、普通だったら若い二人が勢いで突っ走って行き詰るという物語になるところを、時間や居場所を大事に丁寧に問答が繰り広げられるのは正直かなり引きこまれるものがあった。でもまぁ結論を出すのが目的ってわけでもなし、それはそれでなんとなく原作者の意図というか、なぜ原作が終わってもいないのにこんな中途半端な長さでアニメ化するのか?という意図がわかるようでもあり、そもそも評価を下すべきものなのか?という疑問すら湧く。主張ですら、はっきり言語化するのを避けているようにも見え、雰囲気込みで視聴者に語りかけてくるって感じかねぇ。
 というわけで、毎週視聴して面白かったけど、評価は保留ってことで。なんか毛色の変わった作品だったな。