人類は衰退しました 第2話

 そういや原作2周目、トンと読んでないよ。
 第1話の感想はこちら。
 こうやってリヽース時より時間がたって視聴してみれば、わりと原作に漂うのっぺり感はうまく表現できているんだなと感じる。でもイヴェントが淡々と進む様子は原作どおりとはいえ、なんか視聴してゝ物足りない。原作でニヤリとさせられるところもなんかスルーしてしまう。今の段階だと「コレジャナイ」感を出さないことで必死になっており、演出方面まで気が回らないってところなんだろうか。風刺はちゃんと効いているし、あらためて評価するとダメってことはないな。
 @中原麻衣もそのうち慣れるんだろうが、まだまだ違和感が払拭されない。「わたし」のやさぐれ度が大きすぎると感じる。原作を読んでいると「わたし」はまだ少女性を失っておらず、未知なる物への好奇心、新しいものに対する驚き自体はあるように感じたので、この演技だとなにをやるにしてもめんどくさいって感じがしてキャラがちょっと違う。そういう「わたし」の態度が視聴者のこの作品への態度ともリンクしてしまう(なにせ主人公によるモノローグ形式なので効果は覿面)ので、それが物語が平板になってしまっていることにも繋がっているようにも思う。たゞ匙加減は難しいので、こゝは@中原麻衣の演技というよりは演技指導の判断なのかもしれないな。浮ついた感じになってしまうとクレームの嵐になってしまうだろうし、皮肉屋だけで通すと少なくとも雰囲気を壊さずに済む。圧縮しているせいか、台詞自体は詰め込み気味であり、台詞の一言一言をじっくり聞かせる構造にはなっていないので、主人公の声アテに表情を細やかにつけないという判断は正しいとは思う。
 うーん、脚本は上江洲誠で、2話を通して視聴すると話自体はよくまとまっているんだが、ぼんやり眺めているといろいろなものをスルーしてしまって味わいつくせないな。確かに出来は悪くないんだけど、なんか胸にわだかまるものが残るっていうか。まづ原作を読んでしまったってのが敗因かな。