化物語 第10話

 2話で終わり?。
 てっきり今回は撫子のお祓いがうまく行かなくて、その続きは次回という構成なんかと思っていた。そうすると委員長担当回が5話分か。なんか最後が本番って感じだねぇ。これは阿知賀咲のあのね商法と違ってTVでやりきれなかった分はネットで放映したのでありがたい。
 さて、撫子編は後味が悪いというか、いやむしろスッキリした感じで、今までの3人とはちょっと違った結末にしてきた。そういう変化が次の翼編への期待にも繋がってくるわけだが、扱っていたテーマが「誰にでも優しいということ」に対する一区切りってのがまた良く出来てる。最後の阿良々木の懺悔というか後悔というか、このクローズアップの仕方にはビックリだ。まぁ修辞技法といえばそうなんだが、救うべきでない人間を救ってしまう…というより、むしろ救うべき人間を見殺しにし、救うべきでない人間を救ってしまうことで、いかに組織や社会が崩壊してしまうかというのは自分が職場でも実感することだし、世相を見ても明らかだ。忍野メメの透徹なまなざしがあるからこそ、子供がキレイ事でほんわかしてゝも作品全体が締まるんだろう。
 いや、なんつーか、伏線をきちんと回収する整った作品って、小奇麗にまとまっているだけで突き抜けることはできないのかも?と思うこともあったのだが、それを一掃してくれる作品だな。泣けるのは刀語のほうかもと思ってしまうのだが、ぱっと見こちらのほうがレヴェルが高いような気がする。