ファイト一発!充電ちゃん!! 第12話

 結局、視聴者を要充電対象者と見なしての応援歌でした。
 最后のシーンでわかり易すぎるほど明らかだったというか。それ以上でもそれ以下でもないんだろうなと。個人分断化の激しいこの世の中で、誰か見守ってくれる人がいるんだよというメッセージは、ウソであるとわかっていても、そう考えるとまんざらでもないよなと思えてしまう不思議。健太という、どこにでもいそうなキャラを出して、決して詳細を説明しないのではあるが、無個性であるからこそ不特定多数の視聴者のメタファーにもなるわけで、それを救うことによって充電ちゃん達の仕事と視聴者を繋ぐわけだ。投げかけられた数々のなぞは明かされないまゝだったが、テーマがこれだったら仕方がないというか、正当な判断だろう。
 視聴者へのサーヴィスという意味では、お色気方面がどうも自分の趣味にあわなかったというか、残念な結果になったような気がする。自分も歳なのか、丸裸とか、あからさまな媚びとか、目が釘付けになるというよりは、見ているこっちが気恥ずかしくなるものだった。かといってお色気が無いってのも乾燥気味でちょっとなという気はするので、やはり視聴者は我儘というしか。
 というわけで、シリーズを通じて特筆すべきポイントは少なかったというか、絞り込まれていた。この作品がサラリーマン向けとして、仕事っぷりに対するテーマがもうちょっとヴァラエティに富んでくると踏んでいたのだが、絞り込まれていたので、面喰った。その分ストーリーに余裕があったというか、かといってそんなに戯れているって感じも無くって見かけからすると拍子抜けした。で、クライマックスも心配していたよりはまとまっていたような気がする。
 評価はおもろ+。もうちょっと露出を抑えて欲しかったのだが、商売のことも考えるとこんなものか。話の筋が一本通っている感じで、あまり欲張らない構成だったような気がする。惜しいという感情は抜けないけど、メッセージ性としては優れた作品と見なしてよいと思う。