ささめきこと 第2話

 村雨の漢っぷりにも拍車が…。
 かゝっているとも、かゝっていないとも。前回で、村雨は男の立場として風間に惹かれているのか、女の立場としてなのか?ってことが気になっていたので、どうしてもそういう観点で視聴してしまう。で、脚本もそれを意識しているようなしていないような。
 一つは、やはり可愛いという概念。風間は可愛い女の子が好きだといっているが、それに恋愛感情は含まれているのか含まれていないのかが微妙なところ。しかし、可愛いと思った女の子に振られたら、わんわん泣いてまるで男女間の失恋のような騒ぎ。で、村雨をかっこいゝと言っていながら、それには見向きもしない。
 で、面白いのは村雨の可愛いという概念に対する態度など。当然村雨は風間を可愛いということもあって惹かれているようだが、それは女としてなのか、男としてなのかがわかんない。女が男に惚れるような感情でないようには思うのだが、かといって、男が女を可愛いと思うのにかなり近いのだが、ちょっと違う。
 風間が可愛いものが好きだから、彼女に好かれるために村雨自身が可愛くありたいというのがある。で、朱宮に可愛いといわれ*1たときの風間の反応がこれまた複雑なのだ。たしかに朱宮に言われて、これで村雨は「可愛い」属性を手に入れ、風間に好かれる資格を得たと喜ぶのだが、それだけでなく、どうやら可愛いと言われて女としても嬉しいという表情も見えるような気がするのだ。確かに視聴者は朱宮と同じ視点にたつと、村雨のだらしなさがとてつもなく可愛く見える。だからといって村雨が情緒的に女っぽいかといわれれば、それも違うよなと。
 村雨は挙措からして男っぽい部分を多くさらけ出しているわけなんだが、かといって女の繊細さを失うことなく、でも片思いを諦められるはずも無いという台詞は*2懐の深さを示していて、なんとも中性的っていうか、というか男性性も女性性も、子供的なところも大人的ところもすべて持ち合わせていて、よいまとまりを示してはいるよな。

*1:普通なら、村雨は自分のことをわかってくれる朱宮を恋愛対象として候補に上げたりするもんだが、それがない。村雨が風間を可愛いから好きなハズなのに、じゃあ朱宮が可愛らしくてしかも男女だからといって、フラグが立つかといわれれば、全くそんなことにはならない。

*2:その発言をする適当なキャラがあの場にいないから村雨に語らせているにしても