こずえ、あんたは鬼や。
猪野熊もな。しかし、今回は盛りだくさんなのにすっと流れていく感じだな。勝ったほうが全日本候補に選ばれるって説明がなされていただけに、勝った富士見から選ばれるのはそうなんだが、それにしても、猪野熊といい、湯島といい、なんかへんにえこひいきみたいに見えるのが引っかかる。今でこそパワー勝負になっているバレーの世界では、山本のほうが安定もしており、どうかんがえてもこずえが選ばれる目はないんだがな。
山本は我を捨て、精神的な成長をみせているし、十分素質があるという描写がなされていただけに、なんとも不思議な感じだ。そうであるからこそこずえが引き立つわけなんだが、もったいないという結果になった。大ボールスパイクが慣れてしまえば対応可能ってことも、だからといってセッターまでの軌道は安定しないだろうとか良く描かれていた。さすがに風船スパイクの効能はファンタジーではあるものゝ、相手の戦意を減衰させるここ一番のときに使われており、決して必殺技の連続で勝っているわけでないという描写もなかなかにして考えられている。
さて、冒頭にも述べたすっきり感だが、こずえの北海道行きの場面で、どうしても富士見メムバーが踏み台になってしまっているのが残念でならなかった。せっかく双方死力を尽くした戦いだったのにな。まぁこずえの成長物語であるからして、それも仕方が無いのではあるが、垣之内をはじめ、今までのライヴァルもすっとばしってのがね。結構自校他校との人間のふれあいだの切磋琢磨だのが魅力的だったのに、もしかして全部切っちゃうのかな？。
