アタックNo.1 第47話 寺堂院の三姉妹

 え、なんか酷くね?。
 美沢学園の三浦いつ着替えたの?とか、髪の色指定が混乱してたりと、細かいことの粗はともかく、本郷のコーチ就任、清水の出奔など、それまでの流れをぶった切る内容で、かなり混乱した。実力差に戸惑い、ジェットコースターのようにやる気を出したり減退させたりして、その末のこずえやみどりの発言の酷さに、その他の生徒が口をあんぐりというのは納得できるものがあったんだけど、それも本郷の登場で台無しに。大沢も女王気取りだった頃を思うと、全く逆のいい人ぶりでなんだかなぁとは思いながらも、キャプテンとしての発言はまっとうだと思っていただけに、最後のこずえやみどりへの同調はこっちの口があんぐり。
 うーん、本郷が体育館に登場するまでは、清水先生や大沢の言っていることは大枠において間違っていないんだけど、本郷を入れて清水を放逐するというストーリーライン優先でごちゃごちゃになっている感じだな。まず、部の建て直し時期に強敵に対応できる力は備わっていないこと、いくら中学の選抜だといっても、こずえやみどりはまだ1年生であり、寺堂院のレギュラーに太刀打ちできるはずが無いこと、こずえとみどりの驕りを払拭するためにも、強敵との練習試合で実力差を思い知らせておくこと…はむしろ必要だったといえる。勝手に練習試合を引き受けたのはこずえであり、その結果が自分にとって不都合だったからといって、その後の練習をサボったり、バレーの練習をサボって本郷の美沢のコーチ就任を探りに行ったり、大沢の横暴の際には我慢して耐えたのに、やる気のない練習をして部の雰囲気を沈滞させたりと、実はこずえが自分の感情で周囲を振り回して非常に失礼な振る舞いをしているのが鼻につく。
 それが本郷の登場で、一挙にやる気を見せる*1わけなのでなんだかなぁですよ。結局壁にぶつかったときに、自分で何とかしようというのではなく、ブランド信仰による他力本願によるってのがどうにもこの作品らしくないというか。まぁこずえが感情に左右されるからこそ、本郷のような力で引っ張っていく指導者でないと真っ直ぐに進んでいかないというのは、ある意味納得ではある。猪野熊だってそうだったしな。なんつーか、女には余計なことを考えさせずに仕事を与えてやればいいんだというのは、かなり失礼な見方だとは思うんだが、現実もそういう場面が多くてこういう展開もアリかなと思ってしまうのは悲しいことではある。
 三姉妹の発言は、キツいことも言っているのだが、結構配慮しているところもあって感心した。受け取り方如何によっては相手は非常に傷つく可能性はあるのだが、事実を述べていて、いいとこもわるいとこも両方述べていてスッキリ。髪型が今でいう萌え描写が本格的になっているようでかわいらしい。しかし、三人バレーで三位一体の攻撃はルール的に無理なのでは?。

*1:しかも、こずえもみどりもボールをぶつけられて喜ぶなんて…