緒方重威・元公安調査庁長官(73)が仲介役の不動産会社元社長(73)から1億円を受け取っていたことが21日、分かった。東京地検特捜部は、総連が4月に元社長へ事前報酬として渡した約4億9000万円の一部…
たたかえ! 公安調査庁 - 内田樹の研究室
せっかくの内田樹のブログによる援護が台無し。別エントリーだが愛国について語るのはもうやめませんか - 内田樹の研究室コメント欄にも
安倍首相は、政治家の家系に生まれ、祖父・父を通して幼少の頃から、「国」というものを意識して暮らしてきた。
幼少の頃、家に石やねじった火をつけた新聞を投げ込まれながらも、強い信念を持って政治に取り組む祖父たちを側で見て育ったそうです。
そして、20代には外務大臣である父の秘書官として、世界の外交の第一線で経験を積んできた。
安倍首相のいう「愛国」とは、そういう経験から確立されたものだと思います。
という投稿があって頭が痛い。祖父の岸信介は暴力団を使って国民を弾圧しようとしたのは有名だし、父の安倍晋太郎はリクルート事件で多額の賄賂を貰っていることが明らかになっても「妻が、妻が…」と、自分の違法行為を認めようとしなかったし、この一族が日本国を食い物にしてのさばってきつづけていることをこの人は知らないんでしょうか。きっと投石や火のついた新聞を投げ込まれるぐらいで済むのならありがたいぐらいに思っていたんじゃねぇの?。能力が皆無でも父親が外務大臣なら外交の第一線で経験を積むことができるという、明らかに不正な手段でも非難されず、その経験を国家のために役立てるならともかく、すべて自分の私腹を肥やすためのポジション取りに費やすってあきれる。
戦時中は愛国心というものを楯に国民から文字通り鍋・釜まで供出させ、戦後国有財産を横領しまくった権力層のことを知っていたらとてもこんなことをいえないと思うのだが。
さて、内田ブログはいろんなエントリーについて結構首肯することもあって、たぶんたまたまこの人の思い込みが誤った結論に至っただけという気がしないでもない。一億円の賄賂の件がニュースにならなくて、それまでの情報だけから推論した結論として、そんなに無理があるわけでもない。恐ろしいのは、ではこの公安が一億円を朝鮮総連から受け取った事実が明らかにされなかったら、それはなかったことにされてしまうということなのだ。明らかに政府や公安が自分たちの私腹を肥やすためにやっていることが、このブログのように勘違いした人や、もちろん政府側の捏造情報によってあたかも「日本が朝鮮から情報を仕入れるためには仕方が無く、いやむしろ進んでやるべきことなのだ」というふうに誘導されてしまう。
拉致被害者が北朝鮮より帰国したということも、結局政府のヤラセであったことがほぼ確定したんだと思う。特に安倍晋三は、拉致被害者に対してなんらかの功績があったということになっており、「国民を北朝鮮のような独裁国家から守るヒーロー」という像が期待されて首相になっただろうと思うので、まさか朝鮮総連と統一教会とズブズブの関係で、茶番で返してもらったというのが今更明らかにされようとして驚いていることだと思う。いまや北朝鮮が一番欲しいものは経済封鎖をされつづけ、切望して止まない物資や金であり、自民党が一番欲しいのは汚職・独裁というイメージを払拭するためのおためごかしなのだ。タウンミーティングが金を払って政府に都合の良い“意見”を出させることだったが、拉致問題に関しては北朝鮮に金を払って政府に都合の良い“被害者”を帰国させることであるのだ。もちろん被害者の家族にとっては被害者が帰国することが最重要課題だから、そのための手段がヤラセであろうと、そのための資金が国民の税金なり汚い金であろうとどっちでも構わないのだ。そういう家族かわいさの拉致被害者の気持ちを自民党が私腹を肥やすために利用したという事実は厳然として重い。
さすがに安倍一派がそういう指示をしたなんてことを死んでも言うはずがないし、もし誰かそういうことを明かそうとしようもんなら死人が出るのは松岡農水大臣の死を見れば明らかである。もちろん緒方ももらった一億円が朝鮮総連と関係あると言おうもんなら殺されるのはわかっているからまず言わないだろう。ここ一番の見せ所と検察も仕事をがんばっているようだが、自民党から金をたんまり貰っているだろうから政治家とつながりのある案件は全力で見逃すだろうし、もちろん検察が政治家に有利に取り計らっているという証拠を全力で隠蔽するだろう。なんせ意図的に資料を廃棄するぐらいだからな。まさに美しい国。今更自民党が万死だなんていっても茶番でしかない。自民党のやることなすことすべてヤラセ。