コードギアス 反逆のルルーシュ 第17.5話 「仮面の真実」

 英国式は君主を刺す可能性をはらんだ授剣式を行うのか?。まぁ命を委ねるという意味があるのなら不思議は無いが。
 総集編とわかっていたので、正直視聴もしないでおこうかと思ったんだけど、見て損したということは無かったな。ブリタニア皇帝の表情も悪人面ではなかったし、スザクの度を越したいい子ちゃんぶりも薄れていた。
 あんまり感心する視聴態度ではないとわかってはいるんだが、どうしてもルルーシュとスザクの二項対立という図式で見てしまっていて、どちらかを応援する形に気分がなってしまうのデス。いかにもわかりやすい構造を求めてしまっているというか。実際にはどちらが善玉でどちらが悪玉とわりきれるほど事態が単純であるハズもなく、双方おりなす模様を楽しむってのが大人的なんだろうがね。結論を急ぐ必要は全然ないのだが、ルルーシュがゼロを名乗る以上、エリア11の現状をリセットするのがルルで、その後の新しい国を作っていくのがスザクの役割って落としどころなんかと予想してみる。いやそれはサプライズでもなんでもないので、そういう結末になんてならないで欲しいとは思ってしまうのだが。
 現状を変えたいながらも、その根本の動機が自分のためっていうのはルルーシュもスザクも一緒で面白い。ルルーシュがギアスでスザクがランスロットという反則技を持っているのも面白い。ただスザクは気持ちはまっすぐで快くもあるんだけど、どうにも挫折を知らないってのか、虐げられた者の辛さを本当にわかっているのかな?という点が引っかゝる。そしてルルーシュ大義はしっかりしてるんだけど、どうにも周囲を人間扱いしてないってのが気にかゝる。まぁ双方周囲を本当に見ているのかな?という共通点を持たせているのも面白い。現状の日本を見ていると、内部からの変革がウソ臭く感じる経験をいっぱいしているのでルルーシュを応援してしまっているのだが、大きな犠牲を払うというリスクがあることもまた真なわけで、複雑ではある。まぁ認められて変えていける力を持つことこそが…のくだりで、「本気か?」と驚いた藤堂の心情にもっとも近いってのが正確なところかな。
 まぁキャラをピンチに遭わせて精神の強さ弱さを表現するあたり、そして圧倒的な差をつけていないってところ、スタッフのストーリーテリングには舌を巻かざるを得ないわけだが。