そして

 ようやっと格差云々の話を今日読み終わる。結論は金持ちにもっと負担をかけて貧乏人が金もうけをする能力開発に充てよ。ということでいいのかな?。金持ちがそんなの許すはずが無いじゃん!。格差社会を作った原因が小泉内閣だと言いたいんだろうけど、口が濁るところとかもどかしい。誰がやったって同じ結果だったとしても、結局庶民の心臓にナイフを突き刺して、その結果生命維持活動を停止させたのは間違いないんだから、そこで目の前にいる犯人から目を背けてちゃいかんだろうと思うのだが。
 票が欲しいために庶民の我儘を聞き、その結果庶民に自活能力がなくなったことの責任は政治家にないとでも言いたいんだろうか?。そしてその構造を上手く利用して不当な利益を上げてきた金持ちに責任が全くないとでも言いたいんだろうか?。金持ちも一生懸命働いているから、財界が利権を強化して庶民から搾取するのを正当化しようという風に見えなくもない。日本人あっての経済とかという表現があって、安易に海外に移転したり外国人労働者を受け入れようとする企業側を非難したいんだけど、ぱっと見には全然分からない作り。小泉内閣を評価している部分として、公共事業を減らして不良債権を減らしたとか書いてありましたが、庶民の働き口を減らして、その浮いた金を銀行に流しましたって、露骨な金持ちの銀行優遇政策じゃん。金持ちの税金を減らしたとかいう次元の話ではなく、貧乏人から金を奪って金持ちに与えたっていうお話。
 県立大学の研究者になっているのだが、文部省が大学全入という鳴り物で見境無しに認可した公立大学またの名を天下り先の安全地帯からはそういう物言いしか出来ないんだろうなとは思う。本当に言いたいことはオブラートに包むっていうか、それだと大学をおん出されかねないので耐火金庫にしまってみましたって感じか。研究活動も金持ちからの補助に頼らなきゃならないだろうから大変だね!というところだろう。そこらへん読者は行間ではなくめくるページの裏表の間に書かれている言葉を読み取らなきゃならないということでは非常に読みにくい構成だったと思う。本当は前に進みたいんだけど、本当に前に歩いちゃうと失職しちゃうのでムーンウォークをしてみましたってところを評価せねばならないんだろうな。