戦艦三笠の砲塔は円筒じゃなかったっけ？。とネタをカニの海軍カレーにあわせてみる。
椰子なごみの当番回。正直ありきたりすぎてどうかと思ったが、軸がぶれなかったので単体で見るとそんなに出来は悪くないような感じを受けた。ただ、これは初心者以外にはツラいよね。どこかの感想サイトさんで、この作品の監督が木村真一郎で、あのかりんの監督であると意識して視聴してみるとなにやら苦闘の跡が窺えるような気がする。
この作品を通してみたときのテーマはどうやら大根のようなのだが、まぁそれはおいといて…。近衛素奈緒だと演劇にかける情熱その他だったりするのだが、まぁこれはなるほど順調な構成のような気がする。第一話でまず主張を行い、素奈緒がなみなみならぬ情熱をかけていることを紹介。第二話では内容はともかく、情熱を一人とはいえ認める人間（鉄）をつかむ。第三話では情熱を全校生徒に知らしめる。そして第四話の今回は友人を巻き込んで理解者を一本釣りで増やしていくという展開になっております。「きっと誰かが喜んでくれるからだと思う」という演劇にのめりこむ理由はかなりなんだかなぁと思います。きっとそれが理由なのでは無く単純にやりたいからだとは思うんですが、今回はそこは重要なポイントではないのでツッコむのは野暮ってもんでしょう。もしかすると素奈緒のその動機付けを今後見せてくるかもしれないのですが、今回はあくまで椰子の料理志望に関しての添え合わせですので、そのことについてはちゃんと流れに沿ったブイにはなっているのです。
と見てみると、どうやらこの作品は各人の生き様っていうか、やりがいみたいなものに関して主体性を獲得していく物語ではないかという方向性が感じられてきます。椰子に関しては日常に流されてぶらぶらと生きているのが、素奈緒に感化されて昔の自分を思い出し行動に移ったという表現でしたし。素奈緒はいうに及ばずです。まぁこればっかりだと息が詰まるから戯れる回も入れてくるとは思いますが。もしそうだと考えると、この作品がツンデレをテーマにしているとかは見当ハズレかもしれない。というか意図的にツンデレを誤用してくる*1のは、ツンデレ作品として見ないようにとのメッセージかも知れず。ただ、本当にアニメスタッフストーリー部門がそう考えているのだとしたら、辛い戦いをしているねぇとしか言い様がない。まじめな作品の皮をかぶるわけにもいかず、かといってストーリーが面白いかといわれれば、冒頭で触れたようにありきたりで、深みがあったとしてもそれを万人に感じさせる作りとも思えないし。素奈緒の演劇にかける情熱は意図的ではあっても空回っているのでまだまだ視聴者に共感がもてないのも辛いところでしょう。登場人物が多いだけに当番回が一巡したところで最終回ってのも落語天女おゆいを見たものとしては不安なところ。ただ、原作を無視しているということだし、そういう色眼鏡を外したときには、これから大化けする可能性は否定できないなぁ。まぁ私が原作をやってないという要素も大きいとは思いますが。エロゲ必須の恋愛要素を極力排除しているのはポイント高いっていうか、やっぱりスタッフの仕事っぷりが窺えると思うんだけどなぁ。
