ARIA The NATURAL 第9話「その 素顔の星たちは…」

 いろいろなところが気になるものの、全体的なクォリティの高さは認めざるを得ませんな。
 今回も作画を楽しむしかないのかと思っていましたが、実はそんなにはっとするようなことは無くてむしろ脚本に集中してしまいました。別にけなすつもりもないんだけど、背景はひまわりっ!ブラックラグーンのほうが上のような気がする。ブラックラグーンは南米の描写で抜けるような青空とかきれいだったし、モルフォ蝶はともかくブーゲンビレアがそれっぽくてよかったし。ヘンな話実写に効果をかけて安価に済ませているMUSASHI -GUN道-のほうがかえって清々しいかも。まぁAriaも手間をかけている割には報われていないのかもしれませんなぁ。寝る前のシーン、やけに明るいから月明かりかと思ったら星明りですか。過剰なほどの照りでしたが、影ができるほどの明るさだとやっぱり月明かりかなぁ。星明りが明るく感じるのは、それS/N比の関係ですから。星空を際立たせて、むしろ主人公たちの周囲は真っ暗にすべきですから。まぁ別に星明りの空ではなくて、灯里&アリシアに注目させたいのはわかりますけど。
 素敵探し&分からないこととは?でしたが、こんなものかな。蝶に気をとられたり、見慣れた水路に新しい発見とか客の前で言っちゃっていいのかな?。でもそのへんアリシアさんは気にしている風で、とまどいの表現をしていたのは大原さやかもなかなか演技がうまくなりましたなぁ。弟子時代のアリシアさんのあどけない顔にはキュンとしてしまいました。うわオッサンなのに。
 今回の“語り”の部分ですが、うーん。知らないことがこんなに素敵な事を知ってしまいましたの部分はたぶん原作にあるんだろうけど、どうも脚本家は恥ずかしがりながら使っているようですな。どうもよくわからん。素晴らしいとも思えないんだけど、鼻につくわけでもない。私が確信を持って言えるのは、発声が言い聞かせるようでありながら押し付けがましくないのが素晴らしいということかな。声優の演技もさることながら、演出の勝利なのか?。まぁあまり突き詰めて考えられもしないんだけど、今回は受け継がれていく想いというのも表現できていたと思うし、先輩の思い遣りというのも感じたし、台詞の意味はいまいち*1だけど注意を惹くだけのものはあったということで。

*1:引っかかる程度で悪くは無い。