舞-乙HiME 第24話「あなたのために・・・。」

 チューの前のスローモーションは邪魔が入る兆候かと思ったのに。
 ニナ至上主義者の私としては彼女が報われる描写に狂喜乱舞すべきなのでしょうが、あ〜ぁ、やっちゃったという感じが。ニナ&セルゲイの過去のフラッシュバック(誰の頭の中なのか、ニナなんじゃないかとは思うんですが)も、ニナがセルゲイに娘扱いされているものばっかりなのでなんだかなぁと。ニナもお父さまがお父さまのまゝで自分と向き合っている(のかもしれない)のに、それでいいのかと。セルゲイももし彼に実の娘がいて、そいつがファザコンだったとしたら、娘の懇願でやっちまうのかと。なんか場の勢いだけで行為に及んだという感じがして、美しさも背徳感も感じられない。
 主人公も置いてけぼりで進行する事態もなんだかなぁと。いくらマシロが成長したといっても、ナギにとっては女王はニナで、国に残された国民はマシロを女王と思ってはいても後から出てきてヲマエ何様だろうし。あと、乙HiMEの力がすべてを決するという設定なのに、戦闘艦ではしゃぐってどうなのよ。
 どちらかというとスポットライトを浴びている人たち以外の描写のほうが、いいとはいわないまでも惜しいと感じるものが。スミスもあれだけの台詞を吐かせるのであれば(自分にとっては今話はこれがぐっとキた)、もうちょっと彼自身の狙いとか過去を描写しても良かったんじゃないか?という気がしました。
 どうなんだろう、人というものは己自身が良かれと思って精一杯やっているつもりでも、周囲に多大な迷惑をかけるだけに過ぎない…それでも人は現実と格闘せざるを得ないのだ…それが前進に繋がるのかどうかは別にして…ということを描写したいのか?。そう思えないこともないのだが、まずそのようなことを描写したいのだとも思えないし、そうだとしてもうまい描写とも思えない。終わりになるにつれて出来の悪い昼ドラを見せられている感じが強くなってます。第一クールの友達ごっこをやっていた頃の方が素直に楽しめていたのになぁ。