バトン補足

 ふくやまけいこ、『ナノトリノ』3巻をまだ買ってなかったなと思い、書店に行って早速購入。しかしページをめくってすぐの人形使いの回を読んで、妙な既視感に捕われる。読んだよ、コミックスで。でもその次の回からは読んでなかったらしく、終末に向かってはらはらしながら読めました。買ったのだけど、途中で読むのをやめていたみたいです。きっと。家にあるはずの第三巻を探す気にもなれず。
 読後感ですが、なんだかなぁ。やられましたよ。この人の書く漫画はしっかりと芯の通った人物がよく登場するのですが、いろんなキャラクターがそれぞれの立ち位置で見事に演じてくれましたというかなんというか。アマゾンの紹介文にあるとおり、終盤駆け足のようで、読むときにちょっと混乱したのですが、じっくり読みなおすと破綻しているわけでもなく、単なる詰め込みすぎのようです。たぶん編集部内で打ち切りの指示が出たところを、担当が必死でページを確保して著者がその間に無理やり話をまとめたという感じかな?。いや、作者が狙ってやったという線も捨てがたいですが。この人は自称してもいますが、仕事が遅いという話ですし。私も含めてファンはいるのだろうけど、絶対数は少ないだろうから営業的には厳しいでしょうね。
 今は新興雑誌「シリウス」で連載しているんですけど、原作つきなんですよ。作品が読めるのは嬉しいんですけど、私はこの人のオリジナルが読みたいんだよなぁ。