終末なにしてますか? 忙しいですか? 救ってもらっていいですか? 第9話

 若年性痴呆症?。
 いや、冗談抜きで、もしかするとこのクトリの忘却作用は作者としては痴呆症をそのまゝもってきてるんじゃねぇの?という可能性を考えてしまった。こう、そういう表現だからというわけではないが、クトリが記憶を失うということはなんのメタファーで、しかも侵食されているという割には、その侵食している側の記憶が生じている様子でもないようだし、なんの目的があってこういう話はこびにしているのか今一わかんない。クトリに現れた症状は、ベトナム帰還兵とかイラク帰還兵のようなPTSDのようでもないし、ホントなにがテーマなのか。妖精は孤児院みたいなところで育成されており、ならば妖精は親のない子であって、それが一般的には人権を認められることなく国家のために使い棄てされる存在だし、それなりに同情を買うような仕込みをしていながらなんかちょっと現代との一致がそれほど感じられないってのも、意図としてはわかるが不可解。
 日常描写がありきたりで、いやまぁ悪いがちょっと退屈なので、そのへん何か作為的なものを匂わせているのは個人的に評価は高くない。OPとかに現れる赤髪の剣士を顔見せさせているから関連性はあるのだろうけど、こう、なんていうかもったいつけてる感ばかり強くてちょっと鼻につくというか。提示の仕方がスマートじゃないんだよね。