やはり俺の青春ラブコメはまちがっている。続 第5話

 絵柄の変更は慣れるもんだな。
 第三の道で解決というお話。なんかそのために重大な騙しがあったようだが、これで雪ノ下も由比ヶ浜も生徒会長選に出ずに済みましたというお話。っつーか、本人にやる気が出たんだったら、わざわざ推薦人を騙すようなことをしなくても良かったのでは?。
 個人的にはこういう結末のほうが好みなんだけど、城廻の言う結果のほうがフツーではあるんだよな。運営実務に関しては実証済みなんだし。雪ノ下姉も、ガチでレールを敷いているというよりは、本人の判断に任せる方法で強引に誘導はしてたが、そのへんちょっとした思い遣りなんだろうなとは思う。
 ヘンな話、これは出世の誘いを断ったというお話なんだよなぁ。別に生徒会役員をやったから内心云々ではなく、場が人を育てるという意味で。一般人は努力して結果を出せば出世すると勘違いするが、大体において潜在能力を買われて出世して、腕を振るう環境に置かれて努力すると結果が出るという。ほんでもってこういうやり方は上役の判断如何によるものなので、使い方を間違えれば*1今の日本の惨状を招く。もちろんそいつ自身が日常の業務でなんらかの光るものを見せるとか、ちょっとした結果を出すとか、そういう徴候が現れなければ上役の目に留まることもないので、結果→出世、出世→結果にはある程度のフィードバックがありはするんだろうけど。
 せっかくの表舞台に出る機会を棒に振るという(影の)構造になっているわけだが、ほんでもって普通は生徒会に転身して華麗にスターダムに登りつめるはずなのが、そうしてしまったら、この作品の持ち味を殺すことになるからしなかったわけで、なんつーか、原作者のキャラ愛がちょっとばかし窺えるようなそんな気はした。

*1:若手の潜在能力がないのに、自分のコネ・派閥のためにえこひいきして出世させるシステムになりがち。特に日本の政財界。