異能バトルは日常系のなかで 第3話

 生徒会長が出てこなくってちょっと寂しい。
 文芸部に20歳前後のOB(男)が来て、主人公と中二病設定で盛り上がる話。しかもその男はヒロインの兄だったという。異能バトルは薄めで、むしろ現実の家族問題がテーマになってたのがそこそこ面白かった。主人公にしろ、この兄にしろ、中学を卒業してなぜ未だに中二病を患っているのか?とか、この中二病はもしかして戦後の全共闘世代のメタファー*1とかそんなのか?とか、そういうのが家族関係をクッションにして想起されるのは自分だけなんだろうか?。ヒロインズが所有している異能に関して主人公からアドヴァイスを受けて感銘してたが、主人公は理想を追求しているのであり、そういうのはむしろ現実に流されて人を傷つけまた奪うというそういう大人的な何かという流れからすると(女がそういうのにキュンとくるのはひとまずおいといて)、なんか考えさせられるものがある。
 なんつーか、大人になるということはいやなことでも我慢して従うだの、そのために人を傷つけるとか騙すのも仕方がないだのとか、現実に流されていくのが当たり前であるという言があるんだけど、なんだろうな?、確かに弱肉強食的な世界ではそうするしか仕方がない部分もあるんだが、よくよく考えると、それは社会の維持を放棄するということであって、実は大の大人がすべきことではないんだよね。突き抜けた理想主義も害悪なんだけど、現実に擦り寄った利益主義はむしろゆっくりとしかし確実に社会を蝕むという点においてより害悪だったりするという。

*1:学生運動で盛り上がっても大半の人間は社会運動から卒業していく