翠星のガルガンティア 第4話

 いきなり布を広げたりするんじゃなくて、建物の構造からして集雨システムが組まれているべきなんだが。
 ベベルの聡明さに涙。いやまぁ実際に対面する相手からどんな発言があるかわかんないわけで、いかにも今回のように完成された会話ってわけにはいかないだろうけどね。いやもうベベルはレドを傷つけずにどうレドの居た社会の問題点に気付かせるか?という仕込み?に目が醒める思いだ。多種多様な船団の存在が大きいだろうが、いろいろな社会システムがあるということが前提でないとできない話なんだよね。もちろんそれはたゞ一つの価値観しか認めない、一つのシステムしか認めない社会に生きてきたレドにはにわかには理解できない事柄で、これは確かに現代性がありそう。特に合衆国に代表される西欧金融資本主義が、キリスト教というか元はユダヤ教一神教社会であって、彼らの推し進めるグローバリズムというのが、一つの価値観を至上のものとし、それにそぐわない文化・社会システムを淘汰してきたことを考えると、なかなかにして感慨深いものがある。一つの価値観しか認めないために、社会資本をそれに全部集中したときの攻撃力は確かに他を凌駕するだけの圧倒的なものがあり、今や、欧米だけでなく、その金魚のフンである日本や、システムを取り入れつゝある中国でさえ、国民を分断化さえして国内植民地を作り、「役に立たないものは排除」という、国家単位で見れば見事な自家中毒を起こしているのを見ると空恐ろしいものがあって、しかし、しばらくはその流れが、こういう作品の訴えかけ程度でなんとかなるものでもなくって、なかなかにしてしんどいものがある。しかも多種多様な価値観の重要さというのは、基本そういう一神教的なものに排除された弱者の論理でしかなくって、最終的には一神教的な社会そのものを崩壊させるに至るにせよ、基本自壊を待つことしか出来なくて、何の救いにもならないってのがまたね。
 しかし、請求書にはワロタな。海賊に襲撃されたまゝだったら、被害はそんなものではすまなかったと思うんだが。そのへん、ベベルあたり、集団の方針に参画してなさそうなものしか、実は全体を把握しているものがおらず、基本エスタブリッシュメントあたりは目先の利益しか見えてなさそうなところもなんか泣な感じだ。とはいえ、テーマを語るキーマンが現れて一気に面白くなってきた模様。