とある科学の超電磁砲S 第23話

 そして暗部が支配する世界を暗部に不満を持つ人々が守りましたとサ。
 という具合になるんだろうな。さすが盛り上げ方はうまいというか、というか、これをいゝ話に仕立て上げちゃダメじゃね?とは思うんだが、こうなんていうのかな、虐げられている人が攻撃する対象を間違ってディストピアを永遠に守っていくという皮肉な構造自体を、これまたそれはそうだとわからない視聴者に対する冷やゝかなまなざしっていうのか、いやもうホント、お前らちょっといゝエピソードでデコレーションしたらだれでも正義の味方認定ってお花畑だな!というある意味バカにしたような態度ではある。
 暗部がなんでSTUDYの行動を放置しているのか、というかなんで布束を派遣してまで手助けしているのか?とか、暗部がじゃあなんで御坂を放置しているのかとか、いやはやもうね。どう考えても、泳がせるだけ泳がせて、彼らの起こした出来事は結果的に暗部の利益に繋がるように仕向けてるからじゃんってのがわからないとな。固法はそういう構造を把握してなくって、固法が電話をかけていた相手も結局のところ治安が維持できれば良いとだけ思っていて、何が正義かもわからず何事も起こらなければそれでよしと考えている小市民だろうし、婚后が電話していた父はおそらくそういう構造を知っていて、事態の方向が自分の事業にプラスになるから積極的に関わってくれているだけであってだな、こう物事が自律的に管理社会を強化してかつそれに疑問をもたれず収奪構造が維持されるってのがなんとも。まぁ大部分が御坂よくやったという感想なんだろうな。日々事件も起こらず過ごせれば、消費税が上がったとしても物価が高くなったなぁというぐらいで、だって社会保障のために必要じゃんと納得し、別に増税分が全部法人税減税や株価の維持など収奪構造を強化するためだけに使われて特権階級だけが肥え太ったって何の疑問ももたず、「何がどうおかしいの?」ぐらいにしか感じないそんな現状と酷似しているというか。