勇者になれなかった俺はしぶしぶ就職を決意しました。 第11話

 おそらくラウルが結婚するのはフィノじゃなくってアイリのほうなんだろうなとぼんやり思ってた。
 アイリの勇者志望動機は聞いていなかったような気がするが、こゝで明かしてくるのもしっくり来ないな。というより、そのへんのドラマより構造が面白かった。魔族と勇者側で取引して戦争が長引くようにしていたとか、中世の傭兵同士の手加減具合と一緒じゃんかと。で、魔王はそもそもすぐに倒される存在だったってのもね。そのへん合衆国とソ連の関係と似ているのかな。しかもその構造がわかっているのに、レイドさんが特攻してやられる様にもなんか悲哀を感じるというか、東条英機臭がする。戦闘用の武器じゃなくて家庭用機器にやられるって構造からして意地が悪いというかなんというか。(核兵器より乗用車のほうがはるかにたくさんの人を殺している優秀な兵器であるという。)
 まぁフィノが次回どうにかなっちゃうんだろうというのは明らかなんで、そのへんの心配はないんだけど、着地点をどうするかだよな。おそらく原作は続いているんじゃないかとは思うんだが、なんかこれできれいな決着点になってしまっているというか。次回が最終回だけど、過剰なお色気だの、不自然な設定ながら、結構要所要所で突き抜けていて自分的には面白かった作品でした。