馬騰の話は曹操側の作り話かと途中まで思っていたよ。
エロエロですなぁ〜。が、さすが公共の電波に播出するだけあって、あんまり色気はなかった。馬超の悲しみの矛先が関羽に向かった途端、夏候惇がキれるという構成に惚れ。
史実でも馬騰は殺されちゃうわけで、以降引っ張っていくんだろうなと思っていただけに、なんかやられたというか。そもそも三国志から借りてはいるものゝ、盛大に再構成しちゃっているというのは明示的であるので別に構わないのだが、どうにも落ち着かないというか…まぁどっちに転ぶのかハラハラさせるって魂胆なんでしょうが。
なんでもアリの乱世という設定ながら、キャラクターなりの筋を通すという部分が背筋が伸びるっていうか。自分が子供の頃はもっと大時代的な演出で、この作品も萌えという皮をかぶっていながら、本質は変わっていないというか。でもさすが外面はおちゃらけていても切実さは伝わってくる(よね?)わけで、そこらへんテキスト部門のスタッフの腕の見せ所というか。
敵討ちだの、身売りだの、深刻な内容なんだけど、これを真剣なドラマに仕立て上げると今の時代クサくて見てもらえないわけで、それを深夜で、デフォルメ著しいベタ塗りアニメという形で、三国志というツカミ要素を通じてという、もう錯綜というか倒錯しているとしか思えない手法で語らなくっちゃならないというのもなんだかなぁで。こういうアニメを馬鹿にして見ないテレビ視聴者の大半はヴァラエティで刹那的な享楽しか選択しないという救いのない状況なのであってですね…。かといってこの作品が万人にお勧めできるものでもないのではありますが。