恋姫†無双 第3話「張飛、馬超と相打つのこと」

 萌えを意識したシーンでドン引きとは…。
 やっぱかなり冷静なのかね?。脚本と作画の連携が取れていないだけかもしんないのだが、文醜顔良のコスプレは間違ったら、視聴者の評価が高くなってしまうんだが。
 あんまりそれまでの作品の作風からの色眼鏡はよくないとは思うんだが、やっぱちょこシスを思い出していろいろ考えてしまう。雑破業はあんときは日常からの切り取りがやけにうまいなぁと思っていたのだが、本作ではもともと乱世が背景としてあるので、そのへんどう処理するつもりなのかは興味が尽きない。原作ゲームの展開にあるのかもしれないので、彼の案かどうかもわかんないのだが、大会最中の張飛馬超両者の腹がなって相打ちの場面で泣かされた。そもそも背景からして彼女たちは食いつめものであって、本来報酬や仕官をめざしてがっつくのが普通である。つらい時代・状況だからこそ相手のことになんて構っていられないわけで、現代日本でも特権階級の仕掛けによって、正社員と派遣社員、民間と公務員がいがみあう構造になっている。戦いの最中に相手の腹が鳴ったことに気付くのが既にファンタジーではあるのだが、観客も含めてそれに気付くということ自体、対象についての深い愛情が滲み出ているのではなかろうか?。で、その隙に付け込んで相手を打ち負かしたりしないあたり、お互い勝負しあう相手というよりは、「同じ食いつめものどうし、いがみあってもしょうがないだろう」という情けが見え隠れする。
 コメディタッチで袁紹が無能という提示がなされていたものゝ、騙されてはいけない。確かに偉そうな割にはどういう実力があるのかという描写がなされてはいないのだが、物事を見通す力はあるという風ではあった。文醜顔良の目論見を見抜いていたのもさることながら、張飛馬超の勝負を早々に切り上げさせて実力のある武将を両抱えしようとするのも無能ではできない芸当だ。袁紹自身も贅沢はするものゝ、では彼女が他者を必要以上に抑圧しているか?と言われれば、その様子は見当たらない。大会に集まった観衆の民度を見るにつれ、彼女の統治能力は決して低くは無いんだろうなと思わされる。領民あたりは彼女の趣味には付き合ってられないけど、平和に暮らすにはそうそう悪くない君主ぐらいに思っているのかもと想像させられる。
 で、まぁ、結構おバカに見えても、それなりに理由付けはやっぱりされているのね…と思った次第。流して視聴してもいいんだろうけど、考えさせられる要素はあるし、ちゃんと取っ掛かりも作ってくれている模様。結構次回が楽しみな作品にはなっている。