もっけ 第11話「ダイマナコ」

 覚えていられるもんだなぁ。声で龍田直樹だとわかってしまいました。
 去りゆくものの哀愁というか。efのように人の記憶に残る残らないっつーのもトレンドなのかな。ただ、厄除けという場合は形を変えながらも概念は残っていくってとこですかね。風習として残ってなくても、占いという形で信じる人もいるだろうしで。
 瑞生担当回に比べ、静流担当回は抽象概念が多いな。しかも日本在来のお化けというよりは、人間としてのあり方に注力。もちろんどちらの回にも各々の要素は含まれているんですが。
 ダイマナコがむしろマイナーな素材なだけに人の記憶に残っていないということを際立たせていると考えるべきか、知らない素材で興味を惹き付けられずに終わってしまうと考えるべきかは難しいところ。静流が決してそうだというわけでもないんだけど、自分を振り返ってみれば時代に取り残されたもの同士での悲哀ってのが胸にクるんですよ。きちんと道祖神のところで別れているのもナイスだし、罵って別れるということが却って礼を尽くすことになるという逆説的進行もなかなか。これでダイマナコをよく知っていたんだったら、もっと泣けたんでしょうけどね。