ロミオ×ジュリエット 第19話「継承 〜我こそは〜」

 確かに気分は昂揚するのだが。
 赤い風を旗印にといいながら、結局キャピュレットであることをバらしているわけで。まぁ難しいところだわな。キャピュレット再興ってのは部下にとっては至上命題であるにせよ、市民にとってはただの権力闘争ととられるわけで。イメージ的に市民の味方である赤い風を利用するというのは、手法として間違っているわけではない。キャピュレットであることを明らかにするのも、事成ったあとよりなるべく早いうちのほうがいいってのもそう。
 演劇で大衆を扇動するのもなんか引っかかるものがあるんだよなぁ。なんか大衆をダますようで居心地が悪いっていうか。まぁ目的が正しけりゃ手段は問わないってか。過程において不誠実がなけりゃオッケーだとは確かに思うんだがね。そもそも権力層は不正な手段を常用しているわけで。
 やっぱうまくいきすぎというか、ロミオの村興しでも畑の様子を勘案するにアレ大抵2〜3年位の時間が経過していると思うんだが、端折りすぎだわな。ジュリエットの決意の裏づけが今一だが、ロミオはなんか地に足がついたようではあります。ボンボン脱却というか。
 しかしなんだねぇ、物語とはいえ変革のきっかけが貴族同士の恋だの、民衆を奮い立たせるのが扇動紛いの演劇だの、冷静に考えたら乱暴な組み立てだわな。今までの経緯をすっ飛ばして物語の勢いづけという観点からすると良い回ではありました。