あまんちゅ! 第7話

 テスト云々の話、それテストの作り方の問題なんじゃね?。
 とはいえ、言ってることは自分も納得なんだが。しかしなんだな、ダイヴィングに関係ない今回の話のほうが今までのいろんなエピソードより出来が良いというのは考え物。視聴者に考えさせる構成だから、原作にあるような絵のダイナミズムだとか作家性をそれほど意識しなくても良いというのはあるんだけどな。てこの精神的弱さを克服するってところからも遠いところにあって、万人に共感できる作りになっているのが勝利の原因だとも思う。
 Aパートにあった、日常を楽しめるぴかりこそ勝ち組ってのはそうだろうな。カネがないと楽しめないとか、他人の存在(大抵人に気を遣ってもらう)がないと楽しめないとか、自己実現ができないから楽しめないとか、歳をとったから今だからそんなの精神病じゃね?としか思えなくなったというか。資本家が自分だけのカネ儲けのために要りもしない製品を売りつけるために人々の欲望を煽り、殊更におまえはあれが足りないこれが足りないと欠点をあげつらう。で、自分とこの従業員ですら搾取の対象だとか、もうホント世の中狂ってんなというしかない。技術の進歩その他でよほどのことがない限りそんなに人々が飢えることがない時代になっているはずなのに、それを自覚して日々を満足に過ごされては困るわけだ。だから、カネ儲けのために欲望を煽り、人々を渇望状態に据え置き、必要もない労働に駆り立て、それで生産された余剰財を掠め取る。働きに見合った報酬を与えたら渇望状態が途切れるので賃金はなるべく与えず、人と人とをいがみ合わせて競争を煽り、政治屋資本家は安全な場所で高みの見物。もちろん庶民のほうでも成り上がりたいという欲望が強ければ平気で他人を傷つけてゞも出世もしたかろうし、他人より儲けたいだろう。それは資本家にとって好都合。ヒラリーがガラスの天井だとか壁だとか言ってたらしいがヒラリーのような王朝を築けるものだけが他人にガラスの天井を味わゝせることができるのであって、そういうのはむしろ日本で顕著。為政者は勉強も努力もしなくても楽にトップに上り詰めることができるし身内には優遇のし放題。でも他人がいくら努力して結果を出そうともそれを許すことはない。
 いやもうホント、女性が輝くだとか、生産性向上だとか、そういうたわ言に騙される庶民(むしろ低学歴層よりは意識高い系の高学歴に多いような気がするが)も庶民だが、そういう構造があるとわかっていると、これほど人をバカにしたスローガンはないとしか思わないんだけどな。一億総活躍だとか、国が滅亡までしたスローガンであって、このような物言いが破滅をもたらすって記憶が薄れてるわけでもないのにいけしゃあしゃあというあの根性。でもそれを許す愚民性。敗戦の記憶がまだ色濃かった時代の鶴田浩二の名曲傷だらけの人生を聞くと、あの台詞が今この現在でもあてはまるってのが恐ろしい。
 ヘンな話、今回の話に描かれた日常を維持するためには、こんな描写を見て満足するよりむしろ戦うべきなんだろうけど、そもそもどう戦うべきかってね…。