ベン・トー 第2話

 そりゃさすがに「白梅梅、 バイ バイ」はわかりにくいだろ。
 どうも半額弁当漁りはルールがあるらしい。しかし、自分なんかは、弁当をカートに入れたら、わざわざ売り場の人が半額シールを貼りに来てくれたことが2〜3度ぐらいあったので、店側のアクションだったら目くじら立てることは無いような気はする。客からの要求はさすがに見苦しいと思うが。
 確かに半額目当てってのも見苦しいとは思うんだが、値引きしても店側には利益があるらしいので、それでこういう作品になったんだろうと思われる。というか、こういうナマモノはともかく、値引き前提での商売もあるわけなんで、何が誇りで何があさましいのか見分けがつかない感じだ。売り上げを見込んでの仕入れ、在庫管理に在庫処理、その他諸々商売の要素が絡むために、一昔前…いや、昭和よりの商売のやり方ってのがそうそう正しいとも言えないのかもな。デフレが経済低迷の諸悪の根源という主張もあるが、企業が儲けを叩き出しても決して給料に反映されないという現状では、物価が安いことに正当性は与えられるわけで、だから半額だとか値引き前提での商売が必ずしも非難されるべきことでもないのだろうと思ってしまう。
 その点、今回この作品を視聴して思ったのが、ちゃんとクレーマーはクレーマーとして非難されるべき存在であるということ、商品の売買には誇りと敬意が双方に必要とされるべきというのが提示されていた。売らんがための商売でもないし、売ってやるからありがたがれというのでもなく、お客様は神様であるというわけでもないし、過度に消費者が保護されるべきというのでもなかった。そこらへん教条的ではあるんだけど、別に堅苦しいというわけでもなく、前提条件の提示であるから必要なことだろう。
 で、なにより、半月のところのシーンが和む。半額弁当という主題が、おにぎりのはんぶんこ、カップうどんのすすりあいと繋がる所は、どう考えても弱者がモノを分け合うという提示になっており、こゝが社会性に繋がるところなんだろう。多分これ以降バトルでの戯れが続くと思うが、ちゃんと構造が示されているのに感心するばかりであった。