放浪息子 第9話

 なんか展開が早かったな。
 高槻が男装して学校に行き、それに触発されて二鳥が女装して学校に行ったら強制送還させられたでござるの巻。高槻が初っ端から男装してたのにもビックリなんだが、ユキさんがおかまであることをカミングアウトしたのにもビックリ。あぁ、これは二鳥は女装して学校に行く展開だなと思ってたら、土居が煽るし、でも次回に持ち越しだな…と思っていたら、まさか今回やっちゃうとは思わなかったな。
 今回のキモは女の男装は社会的に許容度が高いのに、男の女装は許容度が低いってことかな。ちーちゃんの計算高さもさることながら、高槻が二鳥にストップをかけるとは思わなかった。いや、かけるにせよもうちょっと穏やかに止めるのかと。が、学校ならそうだが、大人になるとオカマのほうが認知度が高いんだよな。芸能人でそういうのが多いせいだろうけど、よくよく考えてみれば女が男になったという実例とか噂は男に比べると圧倒的に耳にも目にもしないな。かといって性同一性障害とやらで報道になるのは学齢期の女なんだよな。なんつーか、若い女は社会的にえこひいきされているよな…。
 というわけで、今まで子供のお戯れみたいな流れだったのが、一気に社会性に踏み込んできて、男女平等論の胡散臭さが全開って流れが面白かったというか。いや、まだ個人レヴェルのお話で、二鳥も高槻も思春期という過渡期を過ぎればどうなるか?なんてところまで考えていないわけなんだが。それに二鳥も女のカッコがしたかっただけで、別に女そのものになりたいって願望は少しも見られないし、高槻の男願望もそうなんだろうなってあやうさがなんともね。結局若気の至りで済んでしまうレヴェルなんだろうけど。