ストパン2 第6話

 ジェットストライカーが壊れてなければと思ったが、30000メートルじゃぁジェット燃料も酸素不足で燃えないわな。
 シチュエーションも似ているし、宇宙モノということで、ストラトス・フォーに似ているなと感じた。メカ描写も(ストライカーユニットというフィクションはこの際置いといて)なんかリアリティを感じさせる。WWⅡの頃は宇宙開発はドイツが先行してたんだよな。で、敗戦とともに技術・人とも合衆国とロシアが横取り。機動を抑えたちょっとリアリティのある飛行機の飛ばし方にはいつも感心させられるが、今回はCGの使用が目立っていたように感じた。非現実的な機動で無ければむしろコンピュータに動きを任せるほうがかえっていいのかもしんないな。
 さて、今回でどうやらネットでも話題になったらしい、軍規違反だが、
 『ストライクウィッチーズ』2期になってから軍規(命令)違反多くね? 魚拓
 これが自分的にギリギリオッケーなのはエイラとサーニャが同性だから。アイキャッチにある通り、エイラは男(王子)役で、サーニャは女(お姫さま)役なワケで、そこらへん視聴者にはどうぞ自分を投影して感情移入しちゃってくださいってなモンだろう。が、やはり501部隊は(理想の)職場のメタファーではあるので、ここは男女関係のドロドロは避けたいところだと思う。
 そもそも各国の部隊からのよりぬきの寄せ集めであることから、そもそも元所属のやり方が違っているだろうし、統一した軍規に意味があるとも思えず、むしろ軍規で縛ることによってパフォーマンスが落ちる可能性すらある。色モノといえばそうなんだろうが、登場人物たちは実績のあるエリートなワケで、彼女たちのやり方を潰すことになるんだろう。「ブラックホークダウン」なんかを見ると、前線の兵士(当然ヴェテランだ)の情報や判断を司令部が重要視してたりするわけで、決して司令部の命令や軍規が至上命題ではなかったりする。軍規軍規とうるさいのは、徴兵制でシロートをたくさん使わなきゃならない軍隊なんでねぇの?。
 そもそもサーニャ自体が夜間偵察のできる、501部隊でも稀有な存在で、人見知りする彼女がエイラの存在でモチベーションを維持できているんだから、上司というより部隊員全員がカップリングに好意的な雰囲気だ。そして彼女たちは先のガリア解放線でともに死線をくゞった戦友であって、「こいつなら裏切らない」という信頼に篤いワケだ。確かに予定調和なお話ではあるが、やっぱ前回述べたとおり、気遣いで成り立っている職場だと思うがね。「ウラル云々」あたりのいちゃいちゃぶりは、ちょっとやりすぎ感はあるんだけど。それすら死と隣り合わせの彼女たちの刹那感を示すには好い材料なわけだ。只々甘ったるいだけのものじゃなくって、ちゃんと事態を好転させる展望のあるセンチメンタリズムだもんな。大歓迎だよ。
 なんつーかね、昔は規格化された単一商品を大量に作ればそれが仕事だったわけなんだけど、現在はなかなかそういう仕事が少なくなってる。いや、もちろん現在でも別に用が足せればオリジナリティにこだわんなくても十把一絡げのものを安く手に入れてたんでいいだろってものはたくさんある。が、そういう誰にでも出来る仕事ってのは、機械化・情報化によってたくさんの人手を必要としなくなったものも多いんだよね。だから人があぶれる…というか仕事が無くなる。先進国辺りではそういった規格化された生活必需品の飽和によって不況にも陥っているんだろうと思う。しかも安物は海外に作らせてより一層国内労働者が要らなくなってるしな。
 だからといってオリジナリティを追求した商品を開発したらそれが売れるのか?と言えば、それって必要性が無ければ押し売りと一緒じゃね?ということにもなってしまうワケだ。でも、そういう仕事をやらざるを得ないんだったら、501部隊ってのは刻々変化する状況にその都度対応して必要な財を提供する組織としてありうべき姿を示しているんじゃないかと。各人がどの能力も高いんだがどいつもこいつも代わり映えしないってんじゃなくって、脇が甘いんだけど何か一つは誰にも負けない能力を持っていて、そういう人材が多彩に揃っているワケだ。そして状況に応じて出番を変え、対応すると。規律で縛って圧迫するより、それぞれが気を遣いあって各人が仕事をやりやすい状況ってのを作っていく。これが理想の職場でなくてなんというのかと思うわな。