真・恋姫†無双〜乙女大乱〜 第12話

 結局死んだのは于吉だけか?。
 最終回としては今シリーズの主要キャラの見栄切りの場としてだろうな。口上も各キャラのエピソードにゆかりの深い想いのこもっているもの。まぁここにきて于吉の勝利になるはずもないわけで、見せ場を効果的に演出できればそれでいいってことにはなる。
 いちおうラスボスを倒すために、全員が一致して取り組むってのは外せなかったと思われる。なんつーか、ここに到っても裏切る張譲の後処理に首をかしげてしまうのだが、どうなんだろ?。作戦会議で龍の爪云々ってのは間者に聞かせる目的があったとも思えないんだが…。
 さて、于吉はなんのメタファーなのか?と考えると、なんかよくわからんといった感じだ。太平要術は人を欺くための装置であって、それはマス・コミュニケーションなんだろうってのは前シリーズで想定したこと。そういう大衆を騙す道具を使っている于吉は何者なのか?と考えると、今一つ掴み所がない。一番間違いがなく、ぴったり当てはまる具体例が、合衆国の代理人たるケケ中なのだが、そんなに具体的なものなのか?と言われれば、もうちょっと抽象性の高いものだと思うんだよな。
 しかし、これでシリーズ完結なんですかね?。魏蜀呉が互いにいがみあう描写は以後避けたいところではあるし、みんな力を合わせて世界が救われてENDのほうがキリよく追われるとは思うんですが。が、終盤になるにつれて真剣味が増したキャラ達が、またバカやるってのも芸がないといわれればそうかもしんない。
 まぁ評価はおもろ+。今シリーズは特に人の上に立つものとしてのあり方について、かなり熱く語られており、しがねぇ労働者としては結構昂ぶらせてもらった。このへん今までのシリーズののんびり加減とはちょっと違った味わいであった。いや、こういうの好きなんですよ。音楽も単発でのパンチは足りないかもしれないが、シリーズをチェックしているものとしては今までのイメージを踏襲しながらもパワーアップしている感じが嬉しい限り。雑破業にはまた掌の上で楽しませてもらいましたと。