真・恋姫†無双 第12話

 年末なだけに、紅白歌合戦
 黄巾の乱で、張三姉妹は斬られてしまうのか?と思ったら、円満解決。フツーの芸人に戻るってのは、普通の女の子にっていうキャンディーズネタだと思ってしまうのは歳のせいか。歌というよりは、マスゴミの目的が人を操るとか、他人の声を掻き消すためにあるわけじゃないってのは、よく出来た主張。別にこの主張が前面にでていたわけでもないんだけど、視聴者に伝えたいメッセージを、ちゃんとした表舞台に忍び込ませて真っ向勝負する(それでも一歩引いたところにはいるのだが)ってのは、脚本の力を感じる。張三姉妹には全然政治的意図なんて纏わりついていないのに、わかる人にはわかるように作ってあるんだろうと思うがどうだろう?。
 しかし、今までの流れからしても戦いは武闘で…ってことだし、前回の次号予告もそれっぽいほのめかしだったのが、歌合戦とはなぁ。別に史実に従わなくてもいいんだけど、そういう前知識があればこの展開は読みにくゝなるだろう。で、この作品らしく丸くおさまり、雰囲気が壊れなかったのもよくできていた。バカエピソードのはずなのに、今までがバカ展開だっただけに真剣味が感じられるってのはヘンかな。
 最後曹操の決断にも、落ち着くべきところに落ち着いたという感じがした。理に適っている意見なら誰の意見でも取り入れるって度量の深さが人を惹きつけ、人からの意見を抽きださせ、事態を良くしていくってのが、特に今回から登場したキャラを上手く使って表現されていた。お気に入りのというか、仲良しグループだけの意見ならどんなに間違っていても取り上げ、その他の意見は切り捨てるって自民党政治のようなものだったらうんざりするだけ。それぞれの陣営内でも足の引っ張り合いをしているところが無いので和んだ。
 あ、最後桜の花かと思ったら、桃だよな。
 総論を書くかどうかは未定なんだけど、とりあえずおもろ+ということで。第1期も現代社会の縮図的な描写があったんだけど、今期のほうがより現状に切れ込んできたという印象を受けた。もともと軽いノリなんだが、力強さはやはり今期かな。そういう意味でただの続編って印象でなかったのは見事というべき。スタッフの皆様方には感謝を。そして来期に大いなる期待を。