屍姫 赫 第1話「死が舞う」

 machinaは中二病の目印か?。
 原作があるらしいが未読。各所で棒がおっ立っていると話題だが、意味が良くわかりました。絵は初回だからかもしれないが良く動いていた。ちょっと詰め込みすぎで台詞に間がないというか。會川昇が脚本担当なのに竹Pじゃないんだな。
 さて、やはり屍というからには、本当なら死んでいなくなっていなければならないのに、人を喰いモノにして生きさばらえ(さらばえ?)ているというのが敵側の本義で、こっち側の眞姫那は、本来なら生きて幸せになっていなければならないのを、何の因果か殺されてしまい、復讐のために生かされている…受身だからこそマシーン、機械であるというわけなのかね?。主人公側は、自然の摂理に反してはいても、あんまり背徳臭はないような。もしかするとなんかの業を背負っているかもしれないが、それは追々わかってくるということなんだろう。
 しかし、主人公の鼻紙くん、なんかよくわかんないな。魅せられたという説明はあったが、普通死体に近寄らないだろ。戦場なんかで、味方の死とか恐怖でしかないと思うんだが、よっぽど仲が良いというならわからなくもないが、普通他人だろうと死は受け入れがたいもんだと思うがな。医者ですら血程度で昏倒する人間もいるというのに。ましてや他人だろ。接触がなければ物語にならないのはわかるんだが、今期の新番組で現実の人間との乖離が一番激しそうな予感。
 さて棒だが、主人公もヒロインも一応俳優らしい。素人っぽいのは実はあんまり気になりにくい筈だったのだが、今回はどうにも引っかかった。女のほうはまだアリかなとも思うんだが、それでもここは覚悟を決めているようなキャラなので、慣れた人を使うべきなんじゃないかな?。ひまわりっシリーズでは、あれはひまわりが未熟者であるという性格付けだったから素人でも違和感がなかったわけだと思うんだが。男も、台詞は読めているんだが、どうにも一本調子で表情が乏しい。いろんな場面でいろいろな感情が現れるはずなんだがな。でもこれはキャラの描写自体に問題がある↑っぽいので、それが障害になっているだけかも。いわゆる当事者意識が現段階ではほとんどないわけで、そのへん能天気さを素人っぽさで表現するのはアリなわけだからして。で、ここは一つダメというよりは4〜5話ぐらい待ってみて慣れるかどうかを見極めるべきではあると思う。
 うーん、難しいな。上記の屍の記号の読み取り方が正しいとして、テーマは悪くないし、作画的にも陰影のはっきりした構成は雰囲気が出てる。原作つきというからにはそれなりにストーリーは支持されているのだろうし、會川節は嫌いじゃない。が、なんかスベりそうな予感がするんだよな。いくら境遇が不遇という設定でも、主人公に屈託がないのが危なっかしい。どうせヒロインとのディスコミュニケーションでストレスが溜まるだろうし、プラス思考パワーで問題を解決したり、ヒロインとの距離を縮めたりするのはゴメンだ*1。さすがに會川脚本だとそれは極力避けられるとは思うが、じゃぁ主人公が急転直下挫折で鬱展開とかだとしても、自分にとっては無駄な時間を過ごすだけだしな。かといって全く救いのないお話にするわけにもいかんし…。でもまぁそうそう見てらんないほどダメになるとも思えないしで。
 なんか久々にダメっぽい予感を得たので、その予感が正しいのか裏切られるのかを隠れた楽しみにしてしばらくチェックはしていきたい。

*1:いや、状況が全く悲惨であるからこそ、前向きな思考が光になるという物語構成はアリではあるが…