コードギアス 反逆のルルーシュ R2 第10話「神虎 輝く 刻」

 カレンが捕虜。こりゃ夏コミのいいネタだよな。
 新ロボットが2機登場。しかし、コードギアスのロボットはバンダイ的に売れる造形ではないだろうな。
 汚職や腐敗の結果を戦術に取り入れ誇る姿はちょっと滑稽である。ゼロを上回る戦術を誇る割りに、大宦官にいいように使われるのもなんだかね。自分の人生の戦略を間違っているとしか。
 また時間が経って見ると違った考えになるのかもしれないが、今回のミソは「とらわれたカレンを取り戻すつもりが窮地に」という展開。確かにカレン救出にこだわりすぎるとえこ贔屓ととられるわけだが、うまくすれば「ゼロは部下を見捨てない」という評判にもなるので難しい。特に会社でいえば創業時からの古参だろ。それも会社のために身を粉にして働いた。その部分がうまく流れているか。
 ということを見るとどうにも引っかゝる部分が出来ているように思う。そこはやはり状況の設定の不備かな。補給十分でない紅蓮二式、オールマイティではあるが、パイロットの体調に左右される神虎、再出動でストップがかけられた残月。やっぱ物語の都合が優先されているように思えた。
 あと、クーデターを星刻が起こすのを確信していたのなら、中華連邦の押さえ役として彼と手を結ぶという方法をなぜゼロはとらなかったのか不思議である。花嫁をゼロが奪ったところで、中国を大宦官が押さえるか、クーデターに成功した星刻が押さえるかのどちらかなので、誘拐後の展開をゼロはあまり考えていなかったように思える。むしろクーデターは失敗し、中国が追っ手をブリタニアと連合して差し向けてくるのは一番ありえた展開。むしろ星刻が登用されて煩わさせられるというのが想定外といったところか。インドが来やしないということも想定していたっぽいし、やっぱ誘拐後のことが行き当たりばったりっぽい。何が戦略か。
 で、カレンの救出もよくわかんないな。星刻がゼロの反転を読んでいたとのくだりでは全くカレン救出のことは抜きにして初めからの戦術として考えられているっぽい。その上、追っ手との対戦ではあらかじめ考えられている戦術が展開されるだけで、一ひねりの部分は無かったように思える。なんかよーわからん。追っ手を撃退できていたらカレン救出のために全力を尽くしたと後付で演説でもするんだったんだろうか?。
 というわけで、誘拐後の戦略としてもカレンの救出決定後の流れとしても苦しいと結論付けざるを得ない。さすがにジェットコースター的展開はうまいと言わざるを得ないが、そのために何でもアリというわけではないと思うんだがな。
 うーん、後半のもうそれも中盤なので、なんか心配である。ここで不利な状況がいっぺんにひっくり返るというのも(見ていてそのほうが爽快ではあるが)ホントウソ臭いし、またほうほうの体で逃げ出して、またふりだしに戻るというのもいい加減にしろといいたくなるし。最後の最後で本懐を遂げさせるにしろ、一気に絶望の淵に突き落とすにしろ、そこそこの勢力になっていなくちゃなんないんで、ここで最大勢力にさせるわけにも雑魚に逆戻りさせるわけにもいかないはずなんだがなぁ。でもそれはこの展開では一番可能性がないだろうしな。
 ま、そうはいっても視聴者の予想を裏切ることがこの作品の本質ではあるので、こうやってやきもきさせられるってのがスタッフの狙いどころではあるんだろう。でも自分的にはやりすぎに感じ、そろそろ乾いた笑いに転じてきている今日この頃なんだが。