アタックNo.1 第13話 作戦なき作戦

 美少女アタックコンビ…。
 まぁ相手が勝手に気が狂う戦法ってのもウソ臭いし、それを作戦なき作戦で打ち勝てるか?ってのもウソ臭いのだが、そこらへんそもそも設定がファンタジーであることを念頭において視聴すると結構面白かった。もちろん細かな齟齬もありはしたのだが、要所要所での本郷コーチの種明かしがそれなりの説得力を持っていたので、選手が納得していく様子も大きな流れとして無理は無かった。
 それこそ日本の伝統文化「精神論」で乗り切れという感じだったら、さすがに酷評していただろう。しかし、そもそも選手達が精神的にかなり未熟な中学生であること、だからこそ彼女達の技術力は信頼性が無いこと、確定できない技術力では科学的な積み上げができないというのは確かに理解できる。いくら正確な情報だとしても、与えたところで動揺を誘うだけなら遮断したほうがマシ、しかも精神安定の方策をとるほうが少しでもプラスになるというのも納得。しかし、相手は圧倒的なレシーヴ力という技術を持っているので、精神的安定だけで勝てるわけではないんだけどな。
 本郷先生がバレーに関して素人という初期設定が頭に残っていて、作品中では技術的指導を行っている場面が無いのでついつい指導力を疑ってしまっていたが、どうもそうではないらしい。明法はライン外のボールを必死で拾っていたのに、富士見学園はむしろ積極的に拾わない選択をしているという描写だったので、たぶん本郷か鮎原の指示ということなんだろう。粗雑のように見えて、結構配慮されて作られているっぽいな。