キミキス pure rouge 第18話「rainy blue」

 あ゛〜、ダメダメ。こういうのに弱いんですよ。
 最近この作品について、キーワードを含む日記巡りをしていないんだけど、きっと摩央ねぇちゃんバッシングで激しくなっているんだろうな…というより、見切った人が抜けた後で、そんなに話題にもなっていないかも。まぁフィクションに一喜一憂ってのも見苦しいんだが、むしろ咲野のほうが性悪だわな。本人が意識していないにしても結果的に。
 男の顔は盛大に崩れても、女の顔はほとんど崩れないってのに気合を感じる。今回は星野さんの魅力が控えめなのと引き換えなのか、相原菜々と祇条のかわいさ爆発。台詞少な目、充分な間の脚本がこれまた素晴らしい。小さなため息すら視聴者にちゃんと聴かせるような演出だしな。でも多分もう一度見ると、そんなには感動しないかもしれない。
 キスはなくとも、トップヒロイン摩央ねぇちゃんの告白という、いわばシリーズ最大の見せ場なだけに、これだけのリソース投入というのはなるほどである。まぁなんてことのないメロドラマだと頭ではわかっているんだけど、これだけ作りこまれていれば、もういやがうえにも集中させられる。そう澄まし汁なんだけど深い味というか。甘さだとか優しさだけでなく、渋みもツラさも、そしてついでに言わせて貰えば、酸いも苦しさもちゃんと入っているというか。
 もともと甲斐くんを寡黙キャラにしているのもあるんだろうけど、普通なら別れの告白に修羅場になってもよさそうなもんだがそうせず、また理由を告げずに光一との摩擦を避けさせているのも男っぷりが上がっているよな。こういう描写だと構ってちゃん体質の女性視聴者にも理由がわかったんじゃなかろうか。ある意味不条理ではあるんだけど、この段階では誰も責めようが無く、ただただ切ないという設定が泣かせます。