もしかして私は考え違いをしていたのか

 後出しじゃんけんのようで…というよりは結果が出てから気が付いてもあまりにアホ過ぎて感心な話ではないのですが、選挙日のちょっと前から気になることがありました。それがこの記事経済、株価、ビジネス、政治のニュース:日経電子版を見てかなり疑惑を深めることになりました。

中曽根議員、郵政民営化法案に賛成の意向表明
 通常国会郵政民営化法案に反対した自民党中曽根弘文参院議員は13日、都内で記者会見し、特別国会に再提出する郵政法案について「明確な国民の意思を重く受け止める」として賛成する意向を表明した。これにより、先の通常国会で同法案に反対した参院の旧亀井派全員が賛成に回る。 (18:01)

 まぁ国民は望んでいないからhttp://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20050620-00000188-kyodo-polと反対した議員も、小泉首相郵政民営化の是非を問うと宣言して実際の選挙では郵政民営化に反対する議員がまったくいない状態の自民党に票が集まったのだから、「国民は実は民営化を望んでいました。私の認識が間違っていました。ごめんなさい。」と言えば帰党する大義名分は立ちますわな。むしろこういう結果なのにそれでも国民は民営化に反対していると主張する方が間違っていますわな。
 思えば最大の論点であるはずというよりは唯一の争点である郵政民営化について実のある説得および議論が政治屋からはほとんど聞こえてきませんでした。私がテレビをほとんど見ないからでしょうか。いやラジオでもほとんど聞きませんでした。自分の探し方に偏りがありまくりですが、主張や議論が聞けたのはblogぐらいのもんです。私も地方切捨て反対の論点から郵政民営化に反対のメモ書きでみなさまのお目を汚してしまいましたが、実は賛成だろうと反対だろうと、主張されることの内容にはほとんど関係がありません。そもそも国民が郵政民営化に関してほとんど切実度を持っていない、はっきりいってどーでもいい問題と考えている(再掲…asahi.com : ニュース特集 : 小泉内閣支持率)ということからも議論自体が無駄であることは明白です。郵便局の統廃合もそうですが、それより問題とされていたのは郵貯国債や財投債に流れるという論点でした。これらがblogで激しく民営化の是非を問われていたと思います。郵政事業が民営であるよりは国営・公社である方が行政である以上実は法律によるコントロールが効きやすい筈です。郵貯資金が国債や財投債に流れるのが問題であるのなら、法律で禁じてしまえばよい。行政サービスである以上、むしろ民営であるより厳正にかつ迅速にそれは達成される可能性がある。が、そういう論点は語られない。民営化だろうと国営・公社のまゝだろうとどっちだっていいわけです。どっちに転んだところで地方はますます切り捨てられていくだろうし、無駄はなくならないでしょう。だがいくら説得性があったとしても確実に現実社会に反映されない無駄な議論を私も含めた各blogはしちゃってたわけです。
 実は私は自民党公明党が勝つとは思っていましたが、これほど議席を確保するとは考えておりませんでした。ホント鮮やか。しかし結果が出て初めて気が付いたのですが、もうある目的を果たすために必死で全議席の三分の二を取りに来たとしか思えないのです。その目的がなんなのか、憲法改正のアレなのかいよいよ日本の資産を喰い散らかすためなのか、それともその他の理由なのか。私なりの考えはあるのですが、それでも読み切れません。万が一の可能性しかないのですが、本当に日本再生を考えているのかもしれませんし。
 読み直してみて気が付いたのですが、勝者賛美をしているわけではありません。やり方が鮮やかだったのは間違いないのですが、小泉自身が国民のある層を確実に地獄に叩き込むと言っているのにそれに賛同する層がかなりいるというのを再確認してげんなりなんですよ。ようやく表題に触れるわけですが、記事を引用までしたというのもとんだ茶番につきあわされたな!という意識が強いわけで。